名誉記者団

2018.04.11

他の言語で読む
  • 한국어
  • English
  • 日本語
  • 中文
  • العربية
  • Español
  • Français
  • Deutsch
  • Pусский
  • Tiếng Việt
  • Indonesian
[ソウル=登久美子(日本)]
[写真=登久美子]

都会の真ん中で見つけたタイムスリップ空間。

そんな気分にしてくれる、仁寺洞(インサドン)に隣接する益善洞(イッソンドン)の韓屋村を記者団仲間と訪れました。

ここ、益善洞韓屋村は1920年頃に作られたソウルで最も古い韓屋村で、約100もの伝統家屋を使ったカフェや雑貨店などが密集し、中には築100年の古民家を改築したカフェもあるそうです。しかし訪れたこの日は朝9時過ぎで早かったせいか、残念ながら開いているお店が殆どなく、築100年の古民家カフェがどのカフェかがわからずじまいでした。

夏の暑い日にはアイスコーヒーを求めて混雑するのでしょうか、テラス席のあるカフェが並んでいます。可愛いお店、おしゃれなお店、カラフルなお店、モノトーンのお店。まるで歩く人の美的センスによって街並みが作られているようです。

歩いて行くと、韓屋村の道案内に突き当たりました。お店の案内地図も手書き風で可愛らしい。伝統へのこだわりを感じるポイントです。記者団仲間にも大好評で、みんな次々に色々な角度で写真を撮っていました。この地図によると、縦に3本伸びた道が韓屋村のメインストリートのようです。

Flower cafe in Hanok Village_text1.JPG



しばらく歩き、その中でも唯一営業していたこちらのマダンフラワーカフェ(마당플라워카페)に立ち寄りました。

2016年の大ヒットドラマ「トッケビ」をはじめ、数多くの韓国ドラマやテレビコマーシャルのロケも頻繁に行われている場所なので、見覚えがある方も多いのではないでしょうか。

Flower cafe in Hanok Village_text2.JPG


中は暖房が効いている上に湿度もあって亜熱帯。快適です。私たちは全員入り口近くのテーブル席に腰掛けました。しばらく氷点下の気温の中で歩いていたせいかスマートフォンのバッテリーが起動しなくなっている人も多く、椅子に腰掛けて画面を見た瞬間に再起動してみんな安心していました。

Flower cafe in Hanok Village_text3.JPG


しかもフラワーカフェ、というだけあってお花が沢山あり自然な良い香りも漂っていました。お店の中に緑がある、というよりは森の中にテーブルが置かれている、そんなインテリアです。


そしてなんと言ってもフラワーカフェ、最大の売りとも言えるのではないでしょうか。一番奥の角の席です。中二階にある窓が大きい角の席、4~5人で来たら是非ここの席に座りたいです。韓屋村を行き交う人々を背景に、1920年代のソウルをほぼ360度堪能。しかも、店内の照明が若干暗いのでとても落ち着きます。私たち以外にはお客さんがいなかったので、注文したメニューが来るまで同じ日本人の記者としばらく腰掛けていました。

店内にはカフェメニューの他に切り花やドライフラワーも売っています。

Flower cafe in Hanok Village_text5.JPG


メニューからは五味子茶とニューヨークチーズケーキを注文しました。五味子茶は五つの味のお茶、と漢字で書くように、甘味、酸味、塩味、辛味、苦味の5つの味が入っているさっぱりしたお茶です。色は赤くて香りにはほんのり酸味があります。チーズケーキはクリーミーで舌触りがとても滑らか。ほんのりとした甘さが口の中で溶けていきます。描かれている黄色い線は蜂蜜です。 暖房が効いていたので冷たい飲み物やアイスも美味しい。数分前までは寒い寒いと震えていた記者も氷の入った冷たいジュースを飲んでいました。

Flower cafe in Hanok Village_text6.JPG


日本だとカフェの多い街はありますが、カフェばかり密集している街はないので、この益善洞韓屋村は歩くだけで心が高揚すると思います。韓屋の一軒一軒を横目で覗きながらゆっくり歩いて行くと、いつの間にか私自身が童心に返っていることに気づきました。

伝統的な建物や家具の中に緑と花があり、そこで飲む伝統茶。韓屋村の中にあるフラワーカフェはソウルの中心で見つけたタイムスリップ空間でした。

この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

eykim86@korea.kr