文化

2014.04.08

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梅や桜、アンズなど色とりどりの春の花が、ソウル昌徳宮の楽善斎の裏庭で訪問客を迎える。朝鮮時代、九重宮廷に住む女性たちのためにつくられたこの花園は、段々の花垣と花壇が宮廷の建物と調和している。

楽善斎は、宮廷の建物の中で唯一丹青がない。朝鮮第24第王の憲宗(1827~1849)の書斎兼サランチェ(主人の座敷)として1847年に建てられ、王に死なれた王妃の部屋として使用されていた。英親王李垠(1897~1970)や皇太子妃の李方子(1901~1989)ら朝鮮末期の王室の人々が晩年を過ごした場所でもある。

楽善斎はこれまでも一般公開されていたが、楽善斎の最後の主である李方子が他界して以来、安全と文化財保護のために立入が制限されていた裏庭は、先日から一般公開が始まった。

봄꽃이 활짝 핀 낙선재 뒷뜰 정원 (사진: 전한)

春の花が満開の楽善斎の裏庭(写真:チョン・ハン記者)


낙선재 앞 마당 (사진: 전한)

楽善斎前の庭(写真:チョン・ハン記者)


낙선재 뒷뜰 (사진: 전한)

楽善斎の裏庭(写真:チョン・ハン記者)


花壇に置かれた怪石には神仙が住む世界が描かれ、小さな庭には巨大な自然の姿が集約されている。昌徳宮側は、朝鮮時代の人々は楽園である山の形をした石を置けば、そこも楽園に変わるという神仙思想を信仰していたと説明する。

낙선재 뒷뜰 정원에 있는 세 개의 괴석에는 조선시대 도교사상에 대한 믿음이 담겨있다. (사진: 전한)

楽善斎の裏庭の庭園にある3つの怪石には、朝鮮時代の道教思想の信仰が込められている(写真:チョン・ハン記者)


昌徳宮の管理所は昨年、仁政殿(王が朝会をしていた宮殿)内部を公開、観覧客に好評だった。昌徳宮側は今後も調査研究と整備を通じてもっと多くの場所を国民に公開する計画だと伝えている。

コリアネット ユン・ソジョン記者
arete@korea.kr