文化

2016.09.22

Japan_Korean_Literature_Works_Authors_01.jpg

 小説家の千雲寧(左)と金仁淑(右)が23日から25日まで開かれる「東京国際ブックフェア」に参加し読者と作品世界を共有する



「第23回 - 東京国際ブックフェア(TIBF)」に韓国の小説家たちが参加する。

東京で23日から25日まで開かれるこのブックフェアには小説家の千雲寧(チョン・ウニョン)と金仁淑(キム・インスク)の2人が参加する。チョン氏は今年初めに長編小説『生姜(センガン)』を新幹社から出版し、キム氏は短編集『アンニョン、エレナ』を書肆侃侃房から出版する予定だ。

長編小説『生姜』はある拷問技術者と彼の娘を巡る物語。逃亡者である拷問技術者の父と父のせいで何もかも失ってしまった娘の内面を描きながら、暴力と欲望というテーマについて語る。短編集『アンニョン、エレナ』には7編の短編小説が収録されている。各作品には心に傷を負って苦しむ人たちが登場する。表題作の『アンニョン、エレナ』では主人公が若い頃遠洋漁業船の船員だった亡き父について回想する。

Japan_Korean_Literature_Works_01.jpg

 日本で翻訳・出版された千雲寧作家の長編小説『生姜』(左)と金仁淑作家の短編集『アンニョン、エレナ』(右)



 今回のブックフェアで両作家は日本で発刊されたこれらの作品と自身の文学世界について語る。
24日には両作品を翻訳した翻訳家や読者との懇談会が、25日には「韓国の小説を読む愉しみ」とのテーマでトークイベントが開催される予定。

なお、2人はブックフェアに先立ち22日には福岡で「日本と韓国の女性作家はいま」のテーマで開かれる文学講演会にも参加する。両作家はここで両国の文学について読者と意見を交わし、日本の詩人東直子(ひがし・なおこ)氏と両国の文学界で活動する女性作家としての経験を互いに共有する計画だ。

今年で23回目を迎える東京国際ブックフェアは日本最大のブックフェアで、昨年は20カ国から参加した1,800社がブースを運営し、観覧客数は総勢67,570人に及んだ。今年のイベントでは40平方メートル規模の韓国館が設置・運営される。韓国文学翻訳院を始め多楽園(ダラグォン)、韓国語文化院、図書出版「息子と娘」など計4社がブースを運営し、約250種の図書を展示する。

コリアネット ソン・ジエ記者
写真:韓国文学翻訳院
翻訳:イ・スミン
jiae5853@korea.kr