名誉記者団

2020.09.01

他の言語で読む
  • 한국어
  • English
  • 日本語
  • 中文
  • العربية
  • Español
  • Français
  • Deutsch
  • Pусский
  • Tiếng Việt
  • Indonesian
デビュー20周年を迎えた韓国の歌手「BoA」=SM Entertainment

デビュー20周年を迎えた韓国の歌手「BoA」=SM Entertainment


[茨城=登久美子(日本)]

デビュー20周年を迎えた歌手、BoA。名前以外にも「アジアの星」という異名を取っています。彼女がデビューしたのは2000年8月25日、当時まだ13歳。彗星のごとく現れました。友達とおしゃべりをしたり出かけて遊びたい年頃だと思いますが、その頃から歌、ダンス、そして日本語や英語を勉強する毎日を過ごしてきたのかと想像すると、華やかな姿を見ている私たちにはわからない苦悩や葛藤も多かったかもしれません。そんな13歳だったBoAは日本の音楽シーンに溶け込み、その上で次から次へと快進撃を続けていきます。

日本デビューしてから翌年の2002年、第44回日本レコード大賞で金賞を受賞。またNHKの毎年年末に放送される長寿番組、紅白歌合戦では紅組の2番手として初出場を果たしました。当時、J-POPにはあまりなかったタイプである洋楽のようなダンスナンバーを流暢な日本語で歌う、ということに驚いたと同時に親近感が湧いた日本人は多かったはずです。

ロックやR&Bというように、新たな音楽のいちジャンルが開かれたと言っても過言ではありませんでした。その新たなジャンルをBoA自身が先頭に立って切り開いて作り上げていき、聴き手は夢中になって追いかける。発売されるシングルも毎年3~5枚とかなり精力的で、新曲の情報が出ると「ジャケット画像はどのようなものか」「何のタイアップ曲だろうか」などと彼女の話題で盛り上がりました。それは女の子たちに憧れられるような、今で言う「ガールクラッシュ」だったと思います。その後、紅白歌合戦には6年連続で出場を果たし、2009年3月には米国でデビューアルバム「BoA」をリリースしました。

数ある曲の中で私が好きな曲は「Listen To My Heart」です。
「Listen To My Heart」は2002年に日本で4枚目のシングルとして発売されました。シンセベースが重く響くミディアムダンスナンバーで、楽曲の後半に出てくる高音のフェイクはとても印象的。テレビCMを見て衝撃を受けた私はすぐに購入しました。細身の女の子がどうしたら太めのハスキーボイスで難しい歌を歌いこなしているんだろうと何回も聴き、18年経った今もそのCDを大事に持っています。

競争が激しく移り変わりも早い音楽シーンの中で、彼女の輝きはさらに増していきます。2012年7月には7枚目のフルアルバム「Only One」をリリース。タイトル曲「Only One」は作詞作曲も手掛けてヒットしました。その後も自作曲「Kiss My Lips」をヒットさせるなどシンガーソングライターとしても大活躍。自作曲は展開がわかりやすくキャッチーで、ダンスなどパフォーマンスの自由度もより高くなっています。今後発表される「BoA作詞作曲」からどのような楽曲が飛び出すのか楽しみです。

逆に20年経った今も変わらないものがあります。それはハイトーンな歌声。音域を維持することは毎日レッスンをしていても難しいことですが、デビュー曲である「ID; Peace B」から昨年日本でリリースされた40枚目のシングル「スキだよ -MY LOVE-/AMOR」までを比べてみても、音域はもちろんビブラートの繊細さも変わっていないことがわかります。長く活躍しているアーティストが自分のデビュー当時の曲を歌うときにキーを下げて歌うということはよくありますが、彼女の場合はその必要もないくらいにハイトーンを維持しています。やはりこれも努力の結果と言えるのではないでしょうか。

2020年9月現在、BoAは33歳。日本、韓国、米国だけにとどまらず世界をステージにして活躍する彼女は、K-POPアーティストとして海外市場で最初に成功したロールモデルとなりました。この唯一無二である「アジアの星」は、世界的に有名な星として、そして私も同じアジアの一員として、たくさんの人に輝きを届けて欲しいと願っています。



登 久美子(のぼる くみこ)


茨城県たかはぎFM「旅するK-POP(全国18局より放送中)」のパーソナリティーであり番組編集も担当している。


Twitterアカウントは @Kanna_Yuri 

ブログは https://kannayuri.hatenablog.com/





*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

eykim86@korea.kr