チョン・ホンウォン首相は、ロシア・ソチでウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領、ドミートリー・メドヴェージェフ(Dimitry Medvedev)首相、トーマス・バッハ(Thomas Bach)IOC委員長と会談し、国際社会の2018年平昌冬季五輪への支援を要請した。

チョン首相は23日、ソチ冬季五輪の閉会式のレセプションでプーチン大統領と会談し、平昌冬季五輪の成功に向けた協力を強化することで合意した。チョン首相は、「ソチ冬季五輪は準備も開催も成功した」と評価し、次期開催国の首相としてプーチン大統領に平昌冬季五輪の成功に向けたロシアの格別な協力と関心を要請した。


これに対してプーチン大統領は、五輪開催国としての両国の今後の協力事例に期待するとし、「平昌は準備された五輪開催地だ。平昌冬季五輪は成功するだろう」と述べた。

これに先立って22日に行われたメドヴェージェフ首相との会談で、チョン首相は五輪開催の経験の共有や羅津-ハサン物流事業、PNG事業、漁業・農業分野などにおける両国の協力強化を望むと述べた。

チョン首相は、「前回の2度にわたる首相会談で合意した内容が両国関係を飛躍的に発展させるきっかけとなった。 羅津-ハサン物流事業は、北東アジアの安定と韓朝露3国関係の発展に貢献するに違いない」と述べた。

そして、「そのためには、何よりも北朝鮮の情勢安定と平和が重要であり、そうした点からロシアの北朝鮮核兵器不容認の方針を歓迎したい。北朝鮮の安定と平和が築かれれば、韓露関係も急進的に発展する」と、メドヴェージェフ首相の関心と支援を要請した。

また、「五輪を媒介に両国間の人的・文化的交流の活性化が期待できる。ソチ冬季五輪の経験を共有し、ソチ大会と同様に平昌大会への成功にも関心を持ってほしい」と述べた。



チョン首相は、「ショートトラックで3冠に輝いたビクトル・アン(アン・ヒョンス)選手の活躍に韓国の人々も拍手を送っている。彼は韓国とロシアの絆を深めたと思う」と評価した。

これに対してメドヴェージェフ首相は、「アン選手は両国を近づける役割を果たした。平昌の冬季五輪の準備と開催成功のために支援することを約束する」と述べた。南北関係については、「最近、南北の高官級が接触するなど、南北対話が行われているのは望ましいことだ。北朝鮮の状況がこれまでとは大きく変化しているが、ロシアは南北対話を支援する一方、朝鮮半島が核兵器の危険から解放されるよう取り組んでいきたい」と述べた。

また、両国関係の発展に向け、漁業・農業分野への韓国の大規模な投資を呼び掛けた。これに対してチョン首相は、「韓国はその分野への関心が高く、互いに協力する必要があると思う。関係閣僚らが積極的な対話を通じて協力関係を強化すれば、韓国企業の投資も増えるのではないか」と述べた。

一方、チョン首相は21日にバッハIOC委員長と会談し、2018年平昌冬季五輪の準備やIOCとの人的交流強化のあり方などについて協議した。

チョン首相は、「平昌冬季五輪を世界の人々が感動する祭典にしたい。ソチの経験を共有し、平昌大会の成功に向け、多くのアドバイスと協力を要請したい」と述べた。



これに対してバッハIOC委員長は、「3日後には世界の関心がソチから平昌に移る。韓国政府とIOC、そして平昌冬季五輪組織委員会が互いに協力して平昌大会を成功させたい」と答えた。また、「平昌冬季五輪の成功には開催国である韓国選手の成績も重要になる。韓国選手たちが良い成績を収め、国民が誇りを感じるようにしてほしい。また、韓国政府が関心を持って韓国企業の平昌冬季五輪への協力と支援を呼びかけてほしい」と要請した。

コリアネット　イム・ジェオン(林在彦)記者
jun2@korea.kr