韓国政府は、ホテルやカジノ、公演場を備えた複合リゾートと済州島の経済自由区域に投資開放型外国病院の設立を積極的に支援する計画を取りまとめた。来年から中国人観光客は団体ビザをインターネットで申請することができるほか、正規の教育機関ではない私設スクールでも留学ビザを取得することができる。

政府は12日に開かれた第6回貿易投資振興会議で、「経済革新3カ年計画」の中核課題である有望サービス産業の投資活性化に向けた各種規制緩和策を取りまとめた。




パク・クネ(朴槿恵)大統領は、「韓国は最高レベルのITや医療技術、高い教育熱と優れた人材など、サービス産業立国になりうる無限の潜在力を持っている。医療や観光、金融、ソフトウェアなどのサービス分野から開放と競争を通じて革新を続け、これをサービス産業全般の競争力向上につなげる必要がある」と強調した。

□ 複合リゾート4カ所の設立を積極的に支援

政府はホテルや国際会議施設、カジノ、公演場を備えた複合リゾートを集中的に育成する方針だ。現在、永宗島のLOCZ(リフォー＆シザース)、パラダイス、ドリームアイランドと、済州島の神話歴史公園の4カ所が2017年～2020年の開業を目処に推進されている。これら4つの複合リゾートの開放によって見込まれる投資創出効果は総額8兆7千億ウォンだ。政府は各プロジェクトの問題を一度に解決できるよう、行政手続きを最小化にとどめる方針だ。また、複合リゾートにアクセスできる道路を建設し、建築の認可・許可を迅速にする計画だ。さらに、京幾道華城市の松山グリーンシティに有望なテーマパークを誘致する事業を再度推進することを決めた。



中国人観光客向けの対策も発表された。中国人観光客専用のケーブルテレビチャンネルを来年設置し、韓国の古宮やテーマパーク、ショッピングセンターなどを集中的に紹介する計画だ。また、来年から中国人観光客が韓国大使館を訪問しなくてもオンラインで団体ピザを申請できるようにする方針だ。さらに、多くの中国人観光客が訪れるソウル江南区の貿易センター一帯を観光特区として開発する計画だ。

山地観光も活性化される。韓国は国土の64％が山地だが、様々な規制により観光資源としての活用が不十分だった。これまでは山の中腹から上には建物を建てることができなかったが、開発が必要な山地には「山地観光特区制度」を導入し、自然景観を活用したリゾート型ホテルなどが建設できるよう関連規制を緩和する方針だ。




□ 投資開放型外国病院の設立を支援

保健医療分野では、経済自由区域と済州島に投資開放型外国病院の設立を支援することを決め、済州島に病院設立を申請した中国のCSC株式会社への承認の是非を9月までに決定する方針だ。医療機関の海外患者誘致と海外事業のために中小企業に準ずる支援を提供できるよう、「国際医療特別法(仮称)」を制定することも決めた。

また、医療法人の子法人の設立も支援する。昨年12月に医療法人の付帯事業を目的とした子法人の設立を容認し、一部の医療機関が子法人の設立を推進中だ。政府は、関連の問題を解消することで、4つの機関の子法人の設立を支援する計画だ。

教育分野では、ファッションやホテル経営、音楽など各分野で一流の海外教育機関を誘致する計画だ。同時に、韓国に海外の教育機関を容易に設立できるよう、海外の大学が子法人または合弁法人といった多様な形態で進出することを容認する方針だ。また、語学や料理、ダンスといった私設スクールなどの優れた民間教育・訓練機関が留学ビザを申請できるようにした。

コリアネット　イム・ジェオン記者
jun2@korea.kr