パク・クネ(朴槿恵)大統領は8日、カタールのタミム(H.H. Sheikh Tamim bin Hamad Al Thani)国王と首脳会談を行った。両首脳は、エネルギーや建設などの分野における連携をさらに深める一方、投資拡大や原子力、防衛産業、保健・医療など新成長エンジン分野における連携も強化することにした。

パク大統領は、カタールはエネルギーや建設などの分野における緊密な協力パートナーであるともに、新成長エンジン分野における中核的パートナーであることを強調した。そして、韓国の「創造経済」とカタールの「国家ビジョン2030」は相互協力の余地があり、新技術や革新、保健・医療、ICTなど高付加価値分野における多角的な連携強化を希望するとした。

これに対してタミム国王は、韓国はカタールの経済成長モデルで、アジア諸国の中で緊密な協力を維持してきた国なので、韓国と多角的連携を強化する用意はできていると述べた。そして、昨年の来韓直後に韓国人のノービザ入国を施行し、今年1月には韓国側が提案した48の有望投資プロジェクトを綿密に検討するよう関係省庁に指示したと述べた。


エネルギー

タミム国王は、昨年来韓した際にパク大統領が提案した北東アジアオイルハブ事業の必要性に共感するとし、カタールは現在、戦略的・技術的・商業的側面などを綿密に検討中だと述べた。これに対してパク大統領は、追加協議に期待するとし、スマート・グリッドは両国間のエネルギー協力の新たな有望分野であり、新成長産業として協力して育成しようと呼びかけた。

建設・プラント

パク大統領は、2002年にFIFA・W杯日韓大会を開催した韓国の企業各社が2022年カタール大会のインフラ構築事業で良きパートナーとなりえると述べた。また、淡水化施設の建設などプラント事業に参加できるよう、格別な関心を持ってほしいと呼びかけた。タミム国王は、FIFA・W杯カタール大会への韓国企業の参加を希望し、期待すると述べた。

保健・医療

パク大統領は、両政府間における政府支援の患者送出と医療チームの研修契約が早期に締結して医療サービスが提供されるとともに、カタールの医療チームとの韓国での研修交流の拡大を希望するとした。タミム国王は、両国の保健・医療協力に大きな関心を持っているとし、連携強化を望むと述べた。

原子力

パク大統領は、締結推進中の韓国‐カタール原子力人材育成及び研究開発協力に関する了解覚書(MOU)を基に、原子力分野における両国間の実質的な連携強化に期待を示した。これに対してタミム国王は、研究用原子炉を導入するなどカタールの専門人材の育成に大きな関心を持っているとし、連携強化を希望するとした。

教育・文化

パク大統領は、今回の訪問を機に締結された教育協力や観光協力に関するMOUなどを歓迎するとともに、今年5月に韓国で開かれる世界教育フォーラムへのカタールの高官の出席を要請した。これに対してタミム国王は、全面的に共感するとし、カタールの高官が出席できるよう関心を持って取り組みたいと述べた。一方、タミム国王は、今年4月に韓国で開かれる「世界水フォーラム」にカタール環境相が出席するとしたうえで、水問題の解決に向けて共同で取り組もうと呼びかけた。

朝鮮半島問題

タミム国王は、韓国政府の全ての取り組みを積極的に支持するとしたうえで、カタールは北朝鮮の核開発に対する国連の対北朝鮮制裁に賛同するとし、誠実な履行に向けて積極的に取り組んでいると述べた。パク大統領は、昨年の首脳会談の際に北朝鮮の核問題や朝鮮半島の統一など朝鮮半島問題に関して多くの意見を交わしたことに言及し、韓国政府の対北朝鮮政策に対するカタールの積極的な支持に謝意を表した。


コリアネット　ウィ・テックァン記者
写真提供：大統領府
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