経済

2016.03.07

韓国産イチゴは甘みと香りが高く、肉質が緻密で海外でも人気だ

韓国産イチゴは甘みと香りが高く、肉質が緻密で海外でも人気だ



シンガポールでもよりたくさんの、より新鮮な韓国イチゴを食べられるようになった。
農村振興庁は2日、韓国産のイチゴ「メヒャン」に二酸化処理技術を適用、産地に比べても鮮度が劣らないイチゴを船舶でシンガポールまで輸出するのに成功したと明らかにした。

イチゴ輸出は時間との戦いだ。
韓国で収穫したイチゴを新鮮な状態で海外消費者に届けるには低温輸送が必要だが、最も早い輸送手段の航空では低温輸送が不可能な上、高い輸送コストがネックだった。一方、低温輸送ができる船舶の場合、比較的長い輸送期間のため商品価値が落ちてしまう短所があった。

農村振興庁はこの悩みを二酸化処理技術で解決した。

この技術は熟成度約70%(色づき基準)のイチゴを輸出用の密閉容器に入れ、低温を維持しながら濃度30%の二酸化炭素で3時間処理した後、従来の低温処理装置が取り付けられたコンテナに移して輸出するもの。処理技術が適用されたイチゴの硬度は、輸出前の1.0 kgfからシンガポール到着後には 1.4kgfに上昇したが、二酸化処理をしていないイチゴは0.75kgfに低下した。脆くなる程度も二酸化炭素処理をしたイチゴは0.8点で、二酸化炭素処理をしていないイチゴの1.5点より低く、収穫後15日まで販売できた。

シンガポールの総合スーパーに並ぶ韓国産イチゴ「メヒャン」を現地の消費者が見ている

シンガポールの総合スーパーに並ぶ韓国産イチゴ「メヒャン」を現地の消費者が見ている



この度の技術開発により、緻密な肉質や優れた甘さから海外消費者に好まれた韓国産イチゴの人気がさらに高まるものと期待されている。韓国は昨年、計18ヵ国に3,293トン(3,197万1千ドル)のイチゴを輸出した。イチゴ輸出は2013年の2,815トン(2,855万9千ドル)から2014年の3,063トン(3,159万9千ドル)に続き昨年に至るまで、毎年7%以上その規模が拡大してきた。

農村振興庁の保存流通研究チームのチェ・ヒョンジン農業研究員は「主要輸出品種の『メヒャン』を収穫した後、(二酸化炭素)処理技術を適用すれば品質維持期間が15日まで伸び、アジア主要国に船舶で輸出ができる。今後、ブドウ・甘ウリ・ミカンなどの農産物にも鮮度維持・延長技術を適用、韓国農産物の船舶による輸出を拡大していく」と語った。

コリアネット ユン・ソジョン記者
写真:農村振興庁
arete@korea.kr