文化

2016.12.05

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エチオピアのアディスアベバで開催されたのユネスコ無形文化遺産保護条約第11回政府間委員会において、11月30日に「済州海女文化」の登録が決定した瞬間、ウォン・ヒリョン済州知事(右から2番目)と海女代表のカン・エシムさん(右)など韓国代表団が喜んでいる



「済州海女文化」が世界が保護すべき人類の無形文化遺産となった。

済州島独特のコミュニティー文化「済州海女文化」が11月30日、エチオピアのアディスアベバで開催されたユネスコ無形文化遺産保護条約第11回政府間委員会(以下、無形遺産委員会)会議でユネスコ人類無形文化遺産として公式登録された。

無形遺産委員会は「済州海女文化」が地域独特の文化的アイデンティティーを象徴し、環境を配慮した方法により持続可能な形で環境を保全し、関連知識と技術が共同体を通して後世に継承されるという点を高く評価した。

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済州の海女たちは瓜の中身を掘り出して作った「テワク」を水面に浮かばせ、これを頼りに休憩を取る

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人類無形文化遺産に登録された済州海女は酸素ボンベを背負わずムルジル(素潜り漁)をして海産物を採取する





韓国で19番目となるユネスコ人類無形文化遺産登録についてウォン・ヒリョン済州知事は「済州海女文化の遺産登録が公式決定した瞬間、海女のおっ母さんたちが思い浮かんだ。済州道民にとって海女は皆のおっ母さんであり精神的拠り所、また済州の支えである。この歓喜の瞬間にも12月の済州の海はサザエ採取のムルジルに追われている。先祖たちのやり方を受け継ぎ、千年の歴史をもつ済州海女は世界でも類を見ない配慮と共存の『ブルトク』文化を開花させてきた」と力を込めた。

ウォン知事はまた「海女文化を持続可能な状態で保存・伝承するとともに、海女共同体文化を採集社会の議題として拡大して受け継いでいくべき。済州海女文化のユネスコ人類無形文化遺産登録を土台に、済州道の自然と文化が共存する未来に向けて力を合わせていきたい」と述べた。

*ブルトク:済州道の方言で海女たちが海から出て焚き火を起こす場所を指す。

コリアネット イ・ハナ記者
写真:コリアネット チョン・ハン記者、文化財庁
翻訳:イ・スミン
hlee10@korea.kr