年間3万トンの液化水素が生産できる世界最大規模の「仁川液化水素プラント」が仁川西区で8日に稼動を始めた。写真は「仁川液化水素プラント」の全景=SK E&S
[パク・ヘリ]
世界最大規模の液化水素生産施設である「仁川(インチョン)液化水素プラント」が8日、本格的に稼動を始めた。水素バスの普及など、国内の水素経済の拡散にも拍車がかかると期待される。
産業通商資源部とSKE&Sは同日、仁川市・西区(インチョンシ・ソグ)のIGE(株)で「仁川液化水素プラント」の竣工式を行ったと発表した。
「仁川液化水素プラント」はSK E&Sが総額7000億ウォンを投資して構築した施設だ。年間3万トンの液化水素を生産できる。これは、約5000台の水素バスを充電できる量だ。
液化水素とは、常温では気体で存在する水素を、氷点下253度の極低温状態で冷却した液体水素のことを指す。現在、米国をはじめカナダ、フランス、オランダ、ドイツ、インド、中国、日本、韓国など全世界で9カ国だけが保有する高難度の技術だ。
気体水素に比べて体積を800分の1に減らすことができ、運送効率が10倍以上高く、水素自動車、水素バスなど水素交通手段の普及拡散に寄与するものと期待される。超高純度(99.9999%)なので半導体や防衛産業など、超高純度の水素を多量に必要とする先端産業分野での活用も期待される。
SK E&Sは2026年までに全国に計40カ所の液化水素ステーションを構築し、関連流通網を造成する計画だ。
政府も液化水素の全周期における安全基準の開発や液化水素核心技術および素材・部品・装備の研究開発(R&D)を支援するなど、液化水素生態系の活性化に向けて持続的に力を入れる。
産業通商資源部のアン・ドクグン長官は、この日の祝辞で「液化水素プラントは韓国水素経済の新しい跳躍を導くゲームチェンジャーになるだろう」とし「今回のプラントは、政府の規制緩和と民間の投資が協力した事例だ。今後も政府と民間が一丸となって水素経済をリードしていこう」と述べた。
8日から本格的に稼動を始めた「仁川液化水素プラント」の全景=産業通商資源部
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