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コラム

【コラム】韓日ジーソミア(GSOMIA)条件付き延長の真実


保坂祐二
世宗大学教授(政治学専攻)


11月22日午後6時、韓国政府は「韓日軍事情報包括保護協定(以下、GSOMIA)の条件付終了延期を発表した。さらに韓国政府は、「韓日間の対話が続くことを前提に、日本政府の輸出規制に対する世界貿易機関(WTO)への提訴を停止する」と発表した。これに続いて日本側が午後6時7分頃に、「日韓担当省庁の課長級、局長級会談を再開する」という内容を発表した。

安倍首相は、その日の午後6時30分頃にぶら下がり記者会見に応じ、「北朝鮮に対する対応のため日韓、日米間の連携が重要だ」、「今回、韓国もそのような戦略的観点から判断したのだろう」と言及したが、それはまるで日本側では何も譲歩しなかったというニュアンスだった。その直後、日本の主要メディアは「安倍首相は『韓国には一切妥協しなかった』と語った」と報じ始めた。
これは安倍政権の政治家たちが、「韓国に対する完全勝利」などと事実を歪曲して主張したためである。

梶山弘志経産相は、「適切な輸出管理を行っていく点は何ら変わっていない」と述べ、茂木敏充外相も、「輸出管理問題とGSOMIAとは別問題」と言い張った。強硬派として知られる佐藤正久外務副大臣は自身のTwitterに、「日本は譲歩していないし、条件付きの合意でもない。韓国が情勢判断を誤って振り上げた拳を米国の圧迫で下げた」と投稿し、三原じゅん子参議院議員は速報記事をリツイートしながら、「あらら...(韓国は)ものすごく強行だったのに...」と吐き捨てた。
保守系の産経新聞は日本政府の高官が、「パーフェクトゲームだった」と語ったという記事を掲載した。
しかし、このような日本側の発表は太平洋戦争当時、敗北が続いていたにもかかわらず、国内向けには「大勝利」と報じた当時の日本メディアを彷彿とさせる。その後、複数のメディアを通じて、米国側は日本も同じように圧迫したという事実が明らかになり始めた。GSOMIA終了を日本側に通知した韓国側が条件付き延長に応じたのは、安倍政権の外交勝利ではなく米国からの圧力があったからであるという話だ。

むしろ表に出ていないだけで、日本が結局輸出規制を解除するという方向で日韓間で既に合意ができているという報道もある。日本のインターネット新聞RITERAは、次のように日本の某大手新聞記者の言葉を引用した。

「韓国の敗北という主張はあまりにも一面的な話だ。文在寅大統領の立場から見ると、国内的に様々な問題を抱えている状況で韓国国民の大多数がGSOMIAを破棄すべきという意見であったし、来年春には総選挙を控えている、そのためGSOMIAを延長すれば政治的にはリスクが大きくなる状況であった。それにもかかわらず、文在寅大統領が日本側と条件付き合意を断行したのは、日本側が輸出規制を解除すると約束したためとしか考えられない。」

さらにフジサンケイグループのフジテレビ国際取材部が、「アメリカが10月末ごろから日韓双方を圧迫し、具体的な仲裁案を提示するなど、かなり強く両国に介入した」と確認したという。結局、日韓両国が米国から大きな圧力を受けながら互いに譲歩したというところが真相とみられる。ただ日本政府はそれを公に言えば、安倍政権が右派の支持を失う恐れがあるため、韓国には何も譲歩していないという言葉でカモフラージュしたものと思われる。

これには韓国大統領府の鄭義溶国家安保室長が、日本政府が歪曲報道の先頭に立ったことに対し、強い口調で次のように批判した。「韓国政府は11月19日、日本政府の態度の変化がない限り、韓日GSOMIAを23日午前0時に予定通り終了するしかないと日本側に最後通牒を送った。これに対し日本側は、当日午後、輸出規制問題を話し合い、再検討できるとの立場を韓国側に伝えてきた。」、「日本政府は半導体3品目の輸出規制と韓国のホワイトリスト国家の資格の復元を再検討できるという考えを伝えてきた」と付け加えた。

鄭義溶安保室長の話によれば、交渉のヤマ場で負担を感じて折衷案を出したのは、韓国政府ではなく日本側だったという。彼は「韓国大統領府は11月24日、『日本側の発表は意図的に歪曲したものであり牽強付会』」としつつ、強く反発したと伝えた。

さらに鄭室長は、「メディアで報じられた安倍首相の発言が事実なら、非常に失望させられる。日本政府の指導者として、果たして良心の呵責を感じずに言える発言なのかと問わざるを得ない」と異例に日本政府だけでなく安部首相をも批判した。こうした鄭室長の強い不満の表明を受け、日本の外務省次官が「事実と異なる言葉が出たことに対して謝罪する」と「謝罪」を韓国側に伝えてきた。しかし菅義偉官房長官らは、「日本政府として謝罪したことはない」と再び辻褄の合わないコメントを述べたが、その後、日本側は韓国側の反発を意識して、「これ以上、この問題を取り上げるのは生産的でないため、コメントを差し控える」とし、鄭室長の発言自体は批判しなかった。さらに茂木外相は、表面上11月22日の合意にはなかった日韓首脳会談の日程を調整すると発表した。このような日本側の言動は、鄭室長の言葉の正しさを裏付けている。

日本によって始まった韓国に対する経済報復が、解決に向かう気配を見せている。米国の強い圧迫で日韓関係改善の糸口が見えてきた。12月24日に日程が決まったという日韓首脳会談に期待したい。


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