名誉記者団

2022.03.10

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[茨城=登久美子(日本)]
[写真=パイレーツ:失われた王家の秘宝 NAVER 公式ホームページ]

海賊、無人島、秘宝、というパワーワード。この3つがあれば子供の頃の冒険心をかき立てられ、ワクワクせずにはいられません。

カン・ハヌルとハン・ヒョジュ主演、製作費なんと235億ウォンをかけた大作アドベンチャー·アクション·コミック·ロマンス映画、『パイレーツ:失われた王家の秘宝』。韓国では今年1月26日から劇場公開、前売りチケットの販売は絶好調で2月22日時点での観客動員数は130万人、今年年明けの映画業界の話題はパイレーツ一色に。各SNSでも「絶対映画館で観た方が良い」「アクション、ギャグ、メロ、旧正月の連休に映画館で見るのにちょうどいい映画」「残酷なシーンがないので親子で楽しめる」など絶賛する言葉で溢れていました。


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あらすじもキャッチーでとてもわかりやすい。朝鮮太祖4年(西暦1395年)、ウ・ムチ(カン・ハヌル演)率いる落ちぶれた義賊たちは、海で遭難中にヘラン(ハン・ヒョジュ演)の海賊船に救われます。ひょんなことで王家の財宝の隠し場所の地図を発見したムチたちは、ムチたちを出し抜こうとするプ・フンス(クォン・サンウ演)たちと財宝をめぐって激しい戦いを繰り広げる、という勧善懲悪のストーリー。
 
日本ではNetflixで3月2日から公開されました。楽しみにしていた映画だけに、筆者も公開直後に早速視聴しました。

アクションシーンやCGなど見どころはたくさんありますが、特に筆者が面白いと思ったポイントを今回は3つに絞ってご紹介したいと思います。


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まず一つめ、可愛い動物がたくさん出てきます。無人島にいるハシビロコウ、牛の群れ、トラ、クジラ、そしてペンギンたちも出てきます。物語後半にはペンギンとの掛け合いも出てくるなど子供が喜びそうな要素もいっぱい。海賊の話でありながら海や陸地に住む動物たちも出演するというサービス満点な作りになっています。また、ムチが牛の背中に乗ってヘランと見つめ合うシーン、クジラの潮に乗ってムチとヘランが海から助かるシーンではとてもシュールでありながら笑えるシーンになっています。

次に、金銀財宝のお宝の中に金の仏像があるところが韓国らしくて面白い。お宝には他にも金貨や延べ棒、アクセサリー類などよくあるお宝ももちろんありますが、その数あるお宝のセンターポジションをゲットしたのは金の仏像、しかも鎌倉大仏を小さくしたような坐像でした。ハリウッド映画など他の海賊映画と比べても仏像がセンターを陣取るお宝は見たことがないので面白かったです。

最後に海底火山が噴火して船が転覆しそうになるシーン。これは物語後半にある手に汗握るシーンの一つです。海底火山によって船体が不安定になり乗組員全員で力を合わせて船体を立て直すのですが、海面のCGがものすごい迫力。迫ってくる大きな波に飲まれそうになりながら、海賊たちが一致団結します。口コミにもあったように、確かにこの迫力は映画館の大きなスクリーンとサラウンドスピーカーで体感しないともったいないと思いました。


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このパイレーツ、実は2014年にも同じタイトル『パイレーツ』でキム・ナムギルとソン・イェジン主演で上映されています。その時の出演陣やストーリーが全く違うので、前作を観ていない筆者も十分楽しめましたし、前作を観てみたくなりました。


エンタメ社会学者の中山淳雄氏によると、今韓国のエンタメは視聴者の母数が世界的に広がり、コンテンツに対する出資額や輸出額も年々増え、プロモーションの仕方などはハーバード・ビジネススクールでも授業に取り入れるほど注目されているとのこと。そんな天井知らずの韓国エンタメ、海賊映画というジャンルでも7つの海を制する日は近そうです。


*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

eykim86@korea.kr