食・旅行

2024.05.31

モッパン(食事の様子を撮影した動画のこと)の元祖国であり、日常の挨拶で「ごはん、食べましたか」と聞くほど、食べ物に本気の国、韓国。全国各地では毎月、数多くの食まつりが開催される。KOREA.netは内部でアンケート調査を実施し、読者に紹介したい地方の食まつりを選定した。選ばれたまつりには、KOREA.net記者が実際に訪問し、現場の様子をレポートする。第1弾は、大邱(テグ)で毎年行われる「トッポッキフェスティバル」だ。

4~5日に行われたトッポッキ・フェスティバルの様子=イ・ギョンミ撮影、大邱北区庁提供

4~5日に行われたトッポッキ・フェスティバルの様子=イ・ギョンミ撮影、大邱北区庁提供



[大邱=イ・ギョンミ]

今月4日、土曜日の午前11時。今年で4回目を迎える「トッポッキ・フェスティバル」の開催会場、大邱(テグ)のDGB大邱銀行パークに到着した筆者は、目の前の光景に言葉も出なかった。

「テフリカ(大邱+アフリカの組み合わせで、アフリカのように暑い大邱を意味する)」と呼ばれる大邱だけあって、5月なのに真夏のような日差しが照りつけている。開始時間ちょうどに到着したにもかかわらず、すでに多くの人々でにぎわっているのを見て、驚いてしまった。30店あまりの店舗が並ぶフェスティバル会場は、「トッポッキ・パラダイス」だった。

昼から夜まで、ものすごい行列ができる「トッポッキ・フェスティバル」=4日、大邱、イ・ギョンミ撮影

昼から夜まで、ものすごい行列ができる「トッポッキ・フェスティバル」=4日、大邱、イ・ギョンミ撮影


時間が経つにつれ、各店舗の前には長蛇の列ができた。フェスティバルで一番行列の長い店。いったい何人が並んでいるのか、実際に数えてみた。なんと60人以上。行列の最後尾に並んでいる人は、果たしてこの店のトッポッキを食べられるのだろうか。トッポッキのためにこんなに待つことができるなんて、不思議だ。

さっそく、筆者も列に並んだ。どこのトッポッキを食べようかな。小麦粉トッポッキにするか、米トッポッキにするか。赤のコチュジャン・トッポッキにするか、黒のジャージャートッポッキにするか。イカの天ぷらと一緒に食べるか、スンデ(豚の腸の中にもち米や春雨などを詰めて蒸したもので、韓国式ソーセージ)と一緒に食べるか。幸せな悩みだ。

筆者が買ったトッポッキと天ぷら、トッポッキ・フェスティバル=4日、大邱、イ・ギョンミ撮影

筆者が買ったトッポッキと天ぷら、トッポッキ・フェスティバル=4日、大邱、イ・ギョンミ撮影


トッポッキを買って、食べる場所を探す。会場には、約2000人が利用できる椅子とテーブルが用意されていた。また、レジャーシートやインディアンテントのレンタルも可能なので、家族でのんびりと楽しむことができた。テーブルを利用している人が食べ終わると、スタッフがすぐにテーブルをキレイにしてくれる。おかげで、飲食するスペースはいつも清潔だ。

コップや皿は使い捨てではなく、リユース容器を使うことでゴミの排出を抑えた。リユース容器を使うことに対する懸念の声もあったというが、実際に会場では何の問題もなかった。また、フェスティバルの安全管理者の名前と連絡先が書かれた垂れ幕が何カ所かに設置されており、何か問題が発生した際には素早く対応できるようにしているのが印象的だった。

トッポッキを食べる外国人観光客=4日、大邱、大邱北区庁提供

トッポッキを食べる外国人観光客=4日、大邱、大邱北区庁提供


大邱・北区庁によると、今年のトッポッキ・フェスティバルには、二日間で13万人が訪れた。大邱市民だけでなく、トッポッキ・フェスティバルのためだけに全国各地から多くの人が訪れ、また外国人も多かった。

米NBCは昨年3月、「トッポッキの台頭:米国で流行する次の食べ物は、韓国の『思い出のフード』」と題した記事を掲載し、トッポッキについて集中的に取り上げた。外国人も注目する、韓国人の「ソウルフード」といわれるトッポッキ。次は、トッポッキ・フェスティバルに対する筆者の5つ星評価。



*KOREA.netが伝えるトッポッキ・フェスティバルを楽しむコツ

- 1~2人で訪問するより、数人で訪れることをおすすめする。いろいろな種類のトッポッキが食べられるからだ。また、トッポッキを買う人、食べる場所を確保する人など、役割を分担するともっと楽にフェスティバルを楽しむことができる。また、できるだけ早めに行ったほうがいい。思ったより多くの人が、早い時間から会場を訪れているからだ。

- 行列ができていない店のトッポッキもおいしい。トマトで作ったコチュジャンを使った辛くないトッポッキ、ホンシ(熟して食べる柿)を入れた甘いトッポッキ、しょうゆで作った宮中トッポッキなど、普段はあまり食べる機会のない様々な種類のトッポッキを食べてみよう。

- 大邱は、猛暑で有名な都市。暑さに弱いなら、日が暮れた後に訪れよう。夜になると、夜ならではの魅力がある。ただし、おいしくて有名なトッポッキは昼で売り切れてしまう可能性が高い。

km137426@korea.kr