
町の住民たちが豊作を願いながら綱引きをしている。韓国の伝統的な遊びである綱引きがユネスコ無形文化遺産に登録された
「綱引き」は、韓国固有の民俗遊びの一つで、2つのチームに分かれて向き合い、綱を引っ張り合って勝負を決める試合だ。昔から町の住民たちは豊作を祈願して綱引きをした。地域ごとに時期は異なるが、たくさんの住民が力を合わせて綱を引き、町の泰平と豊かさを祈願する農耕儀式として行われた。
少なくは数十人から、数百、数千人が一緒にできる。単に力ずくで綱を引くのではなく、参加者一人ひとりがかけ声に合わせて力を結集しなければならない。綱引きは、勝ち負けに目的があるのではなく、共同体の構成員が結束と連帯感の向上を図り、豊作を祈願することに意味がある。
今日でも、町だけでなく学校や職場の運動会などで、協調性や結束力を高めるためによく行われ、誰でも、どこでも楽しめる遊びになっている。
韓国の綱引きの風習がユネスコの世界人類無形文化遺産に登録された。
ユネスコ無形文化遺産保護条約の政府間委員会は2日、ナミビア共和国の首都ウィントフックで開かれた第10回会議で、綱引きを人類無形文化遺産に登録することを決めた。委員会は、綱引きが豊作を祈願し、共同体の融和を図る一方で、農業が始まることを知らせる意味があるという点など、無形文化遺産的価値を高く評価し、登録を決めた。
韓国は、宗廟祭礼と宗廟祭礼楽(2001)、パンソリ(2003)、江陵(カンルン)端午祭(2005)、テッキョン(2011)、アリラン(2012)、キムジャン(キムチの漬け込み)文化(2013)などに加え、綱引きを含め計18件の無形文化遺産を保有している。
コリアネット ソン・ジエ記者
写真提供:文化財庁
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