韓国の男性7人組ヒップホップグループ「BTS(防弾少年団)」
[チョン・ジュリ、イ・ソユン、イ・ギョンミ]
[写真∙映像=ビックヒットエンターテインメント]
世界で大人気の韓国の男性7人組ヒップホップグループ「BTS(防弾少年団)」が8月24日に発売したリパッケージアルバム「LOVE YOURSELF 結 ‘Answer’」が米ビルボードのアルバムチャート「ビルボード200」で1位を獲得したことが、3日までに分かった。タイトル曲「IDOL」のミュージックビデオ(MV)は8月30日現在、2018年にYou Tubeで最も早く1億回視聴された楽曲となった。3日にはYouTubeの再生回数3億回を突破した。
この曲は、南アフリカで流行るハウスジャンルである「ゴム(Gqom)」と韓国伝統音楽をミックスさせることで、文化の融合を試みた曲である。MVも熱帯草原の風景と東洋的な要素が調和して、新鮮な楽しさに満ちている。
コリアネットはこの「IDOL」MVから感じられる韓国の伝統的な要素について探ってみた。
韓国を象徴する動物「トラ」
BTSの「IDOL」のMVでトラが登場するシーン=MVキャプチャー
MVに登場するトラは、韓国の文化や芸術において欠かせない要素だ。昔からトラは勇猛で神聖な動物といわれ、韓国の民画やことわざなどによく登場する。2018年の平昌(ピョンチャン)冬季オリンピックでのマスコットで白いトラの「スホラン」は、オリンピック当時世界の人々に愛された。
韓国伝統舞踊「北青獅子舞」
BTSの「IDOL」のMVで獅子の仮面が登場するシーン=MVキャプチャー
メンバーらの後ろで一緒に踊る獅子が目を引く。これは韓国伝統舞踊「北青獅子舞」から取り入れたもの。「北青獅子舞」は咸鏡北道(ハムギョンブクド)の北青(ブクチョン)郡で小正月に行われた仮面劇の一種で、町の人々が伝統音楽に合わせて踊りながら魔を除け、町の平安を祈った。実際に使われる獅子の仮面は茶色だが、MVではアフリカ文化との調和を試み、色とりどりの獅子の仮面を利用した。
韓国人の興を表現する「鳳山仮面劇」
BTSの「IDOL」のMVで鳳山仮面劇からアイデアを得た振り付けが登場するシーン=MVキャプチャー
MVで披露される振り付けも韓国の伝統を表現したもの。特に、腕を長く垂れた後、肩の上へと持ち上げる鳳山仮面劇の動作が目を奪う。朝鮮時代を代表する仮面劇である「鳳山仮面劇」は、楽しいリズムとダイナミックな動作とともに支配階級を皮肉る台詞が主な特徴だ。
BTSは「LOVE YOURSELF」を、「起 'Wonder'」・「承 'Her'」・「轉 'Tear'」・「結 'Answer'」の4つのシリーズに分けて、真の愛について考えた。「起」と「承」では、愛に落ちた感情を、「轉」では愛のために作り上げた嘘の自分から苦しみを感じる心境を描いた。シリーズの最終章である今回の「結」では、嘘の自分から脱して本当の自分と向き合い、真の愛への問いにBTSなりの答えを出してくれる。
今や世界的な人気スターとなったBTS,今回のアルバム活動が期待される。
etoilejr@korea.kr