文化

2023.01.10

JTBCドラマ「財閥家の末息子」のワンシーン

JTBCドラマ「財閥家の末息子」のワンシーン


[ユ・ヨンギョン]
[写真=ネットフリックス・フェイスブック]

韓国で大ヒットしたドラマ「財閥家の末息子」のように、政府が制作を支援するコンテンツの数が、今年は大幅に増えるとみられる。

文化体育観光部は9日、放送映像コンテンツ産業を集中的に育成するため、今年の予算を1235億ウォン(約131億円)へと、大幅に増加すると発表した。前年(461億ウォン)比168%となる。

同部は、韓国コンテンツ振興院と共に、流通・人材・インフラ支援事業も推進する。

事業の内容を見てみると、ネット動画配信サービス(OTT)に特化したコンテンツを制作する事業の予算は、去年の116億ウォンから454億ウォンへと大幅増加した。1作品当たりの支援額も最大30億ウォンに増やした。この予算を獲得するためには、まず国内OTTで放送し、韓国の制作会社とOTTが知的財産(IP)を共同所有しなければならない。

今年の新規支援予算としては、視覚効果(VFX)、コンピュータグラフィックス(CG)、翻訳・吹き替えなどの「ポストプロダクション支援」に300億ウォンを編成した。また、制作会社が確保したIPを活用した後続事業家や、海外の制作会社との協力を支援する「中小制作会社グローバル跳躍支援」に100億ウォンを編成し、計400億ウォンを支援する。

ネットフリックス配信の韓国ドラマ「イカゲーム」のワンシーン

ネットフリックス配信の韓国ドラマ「イカゲーム」のワンシーン


コンテンツを作る側がもっと自由に制作できるような空間を提供するため、制作施設を拡充する。79億ウォンをつぎ込み、ネットフリックス配信の韓国ドラマ「イカゲーム」が撮影された場所である大田(テジョン)市内のスタジオに、水上撮影と一般撮影がすべて可能な複合撮影施設を今年5月に完工する予定だ。

同部は、修士・博士の専門人材を育てるために運営している「OTTコンテンツ特化過程」に対する支援規模を、去年(10億ウォン)の約2倍に迫る19億ウォンへと増加する。

先月、放送が終了した「財閥家の末息子」は、文化体育観光部と韓国コンテンツ振興院が制作を支援したドラマ。最高視聴率26.9%を記録し、去年大ヒットした。

韓国のOTTであるWavveで配信された韓国ドラマ「危機のX」、WATCHAで配信され、日本で視聴率1位となったウェブドラマ「春情之乱」、両作品とも「OTT特化コンテンツ制作事業」の支援を受けた。

同部の関係者は「放送映像コンテンツが、韓国コンテンツ産業のゲームチェンジャーになれるよう、同部は支援を惜しまない」と明かした。

dusrud21@korea.kr