名誉記者団

2021.10.07

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「イカゲーム」のポスター=Netflix


[東京=村山公子(日本)]

Netflixで配信がスタートし、全世界で爆発的な人気を得ている話題の韓国ドラマ「イカゲーム(오징어게임)」。もうご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか?米国をはじめ、Netflixがサービスを展開している全83カ国・地域で人気作品ランキング首位を獲得しました。

私も見た一人ですが、「イカゲーム」というタイトルを聞いた際に「イカゲーム」って何?と疑問を持ちました。韓国人の主人に聞いてみると、1970~1980年代頃まで流行した遊びで、丸、三角、四角が描かれた土地の上で攻撃者と守備者が対立するゲーム。描く線がイカの姿に似ていることから「イカゲーム」という名前がついたことを知りました。劇中にこの「イカゲーム」のシーンがありますが、監督が子どもの頃、この攻撃的で肉体的な遊びが好きで、今の競争社会を表していると思いタイトルにしたそうです。

「イカゲーム」のワンシーン=Netflix


ドラマのあらすじは、主人公のイ・ジョンジェ氏が演じるソン・ギフンが借金を抱えてもギャンブルを続ける中毒者で、借金返済のためにサバイバルゲームに参加するという物語。他の参加者もそれぞれ自分なりの事情のある負債者で、6回のゲームに参加して勝者が456億ウォン(約43億円)という莫大な賞金を獲得するまでの物語です。劇中には有名な俳優も脇役で出演したり、音楽が緊張感を高めたりするなど、そんなところも面白いポイントです。

サバイバルゲームの1回目は「だるまさんが転んだ」、韓国では「ムクゲの花が咲きました」で始まります。6回のゲームは子供のころ遊んであろうゲームで、分かりやすい設定も世界各国でヒットしている点だと思います。ゲームに参加する参加者たちは自ら作った借金で参加するものもいますが、今の社会が作った貧困者がいることもドラマを見ていて分かります。こんな点も監督の意図が感じられました。

「イカゲーム」のファン・ドンヒョク監督= Netflix


監督ファン・ドンヒョク氏は日本漫画のファンであり、2008年に構想を開始、2009年に台本を完成させましたが、当時は『残酷で難解で商業性が無い』と言われ投資もキャスティングも出来ず、1年位準備したが諦めたと言っています。しかし時が経ちこのシナリオが合う次代がやってきたと思い、一昨年にシナリオを練り直し世に出すことにしたそうです。

「イカゲーム」に出演した(左から)イ・ジョンジェ、チョン・ホヨン、パク・ヘス=チョン・ホヨン公式インスタグラム


今回のドラマ出演で最も注目を浴びているのは、セビョク役を演じたチョン・ホヨン氏です。モデル出身で、「イカゲーム」が演技初挑戦だという彼女。「イカゲーム」の人気から彼女のInstgramのフォロワー数は急増して7日の時点で1580万人となり、韓国女優1位となりました。また、主人公のイ・ジョンジェ氏は、つい最近Instagramのアカウントを作成しましたが、同じく「イカゲーム」の爆発的なヒットの影響で、フォロワー数はすでに200万人を超えました。

私自身見ていて残忍なシーンも多く不快になることもありましたが、それ以上に人間の欲を子供の頃に遊んだゲームで莫大な賞金を獲得するという面白さや監督がこのドラマに込めた社会的意図も感じられ引き込まれました。私が考える「イカゲーム」の見どころはソン・ギフンの人情味あふれる役どころや、ほっこりするシーンもあったり、ただのサバイバルゲームでは終わらないところも面白さのひとつだと思います。まだご覧になってない方は1話だけでもご覧になってみてはいかがでしょうか?きっと最後まで見てしまうはずです。

*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

km137426@korea.kr