名誉記者団

2022.02.01

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明けましておめでとうございます!=iclickart(記事内の写真は著作権法によって保護されているため、無断転載・転用・複製などの二次利用を固く禁じます。)

明けましておめでとうございます!=iclickart(記事内の写真は著作権法によって保護されているため、無断転載・転用・複製などの二次利用を固く禁じます。)


[東京=村山公子(日本)]

皆さん、お正月はどのように過ごしましたか?日本ではコロナ禍が落ち着いていたこともあり、久しぶりに帰郷したり、友人に会ったりした方も多いのではないでしょうか。私は韓国人の主人の実家に帰省しようかと考えておりましたが、コロナ禍でなかなか帰省出来ず、私の実家でお正月を過ごしました。

日本のお正月は西暦の1月1日に一年の始まりをお祝いします。しかし、韓国ではお正月を迎えるのは同じですが、これは年が変わったことを祝うのみで、陰暦の1月1日の旧正月(설날、ソルラル)に一年の始まりを盛大にお祝いします。旧暦なので毎年変わりますが、今年は2月2日が旧正月の当日で、その前後が祝日になります。(今年は1月31日から2月2日までが連休。)韓国では今でもソルラル、秋夕(추석、チュソク)などの主要な名節は陰暦で祝う風習があります。

日本のお節料理=村山公子撮影

日本のお節料理=村山公子撮影


日本では一年の始まりである元日には「年神様」と呼ばれる幸運の神様がやってくると言われています。古来から年神様は祖霊神であり、子孫繁栄や五穀豊穣に深く関わるとされています。新年に神様を迎えるにあたり、門松やしめ飾り、鏡餅を飾り、それらに神様が宿ると言われています。三が日には家族や親戚が集まってお節を食べたり、お年玉をもらったり、初詣に出掛けます。

お節料理は家族の繁栄を願う特別な料理です。主に黒豆・数の子・ごまめ・伊達巻・栗きんとん・なます・鯛・煮物などが入ります。お正月は家事をしなくても良いように大晦日のうちに保存できるお節を準備し、三が日はのんびり過ごすのが日本での昔からの過ごし方です。私の実家でもお節を準備しましたが、購入したものや、母親の手作りの煮物などが並びました。

歳拝をする様子=iclickart(記事内の写真は著作権法によって保護されているため、無断転載・転用・複製などの二次利用を固く禁じます。)

歳拝をする様子=iclickart(記事内の写真は著作権法によって保護されているため、無断転載・転用・複製などの二次利用を固く禁じます。)


韓国の旧正月、ソルラルには何をするかというと、日本と同じように家族や親族が集まり盛大にお祝いをします。まず、「차례(チャレ)」呼ばれる儀式を行います。チャレは朝に行われ、先祖の霊を迎える為の祭礼です。各家庭で「차례상(チャレサン)」と呼ばれる20種類を超すお供え物を用意し、礼拝などの儀式を行います。その後、年配の人や目上の人に「歳拝(세배、セベ)」と呼ばれる挨拶のお辞儀をしていきます。セベが終わると子供たちはお年玉(세뱃돈、セベットン)を貰います。昔はお餅や果物などを貰っていましたが、時代の移り変わりとともにお金に代わっていったようです。

私は初めてソルラルを韓国で過ごした際、様々なお供え物を準備するのには驚きました。準備するものが沢山あるので、主人のお母様は数日前から準備をしていました。お供え物は地域によって多少違い、供える位置は決まっています。

祭礼の主催者が先祖の霊を見たときに左が西側・右が東側
1列目(屏風の前が最前列と考える)匙、箸、神位、ご飯、汁物 (ソルラルはお餅のスープであるトックッ、チュソクはソンピョン
2列目 ジョン(チヂミ)、焼いた魚(魚の頭は東側、尻尾は西側)
3列目 3種類の汁物(肉のスープ、豆腐、魚)
4列目 魚の干物(西側)、ナムル、シッケ(韓国の甘酒、東側)
5列目 西にナツメ、栗、梨、柿、赤い果物は東側、白い果物は西側

主人の実家でのチャレサン(左)、主人のお母様が作ったトックッ=村山公子撮影

主人の実家でのチャレサン(左)、主人のお母様が作ったトックッ=村山公子撮影


右下にご飯(おかゆ)が供えてありますが、通常ソルラルはお餅のスープ(トックッ)を供えるそうです。主人のお母様の義理のお母様から代々伝わる伝統のようで、ご飯をお供えしているそうです。

韓国にも日本のお雑煮のようなお餅料理があります。上にも出てきましたが、お餅のスープ、「떡국(トックッ)」というもので、ソルラルに食べる習慣があります。このトックッを1杯食べると1歳、歳を取ると言われています。もともと長いお餅を切って食べるので長寿、健康を願い、丸い形がお金に似ていることから財力を得られると言い伝えられています。

時代の移り変わりと共に、韓国ではチャレサンを簡素化したり、購入したものや業者に任せたりするなど変わってきているようです。主人の実家ではお母様が全て手作りしているので大変だと思います。通常だと長男のお嫁さんが手伝うことが多いそうですが、長男の嫁としてなかなか手伝うことが出来ず、申し訳なく思います。

ソルナルに楽しむ伝統的な遊び=Korea.net DB

ソルナルに楽しむ伝統的な遊び=Korea.net DB


韓国でのお正月の伝統的な遊びは、
-윷놀이(ユンノリ):チーム分けして、交互に「ユッ」という4本の棒を投げて駒を進ませる遊び。私も実際にやってみたことがあるが、意外と難しく夢中になってしまう。
-연날리기(ヨンナリギ):日本の凧揚げの事ですが、韓国の凧は四角やエイの形をしたものが一般的。
-널뛰기(ノルティッギ):藁の束や穀物の入った袋などの上に細長い板をのせ、向かい合った2人が交互に高く飛び上がる遊び。
-제기차기(チェギチャギ):日本の蹴鞠(けまり)に似ている遊びで羽(チェギ)を地面に落とさないようにけり続ける遊び。

「日韓両国のお正月の風習」。いかがでしたか?日本のお節、韓国のチャレサン、両国大分簡素化されたり、購入したものなどを取り入れたりなど時代の移り変わりと共に代わってきましたが、昔の女性は日本も韓国も大変だったことが伺えます。

*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

km137426@korea.kr