外信記者向け政策説明会で、韓国政府の量子総合計画を説明する科学技術情報通信部のク・ヒョクチェ第1次官(中央)=19日、ソウル、科学技術情報通信部
[ソウル=テレシア・マーガレット]
韓国政府は2035年までに量子チップ製造で世界トップに立つことを目指し、量子分野の人材1万人、関連企業2000社を育成する計画を打ち出した。
科学技術情報通信部は19日、ソウルで開かれた外信記者向け政策説明会で、「量子総合計画」を発表した。
今回の計画は、量子技術を単なる基礎科学の枠にとどめず、産業と安全保障を同時にけん引する戦略技術と位置付け、国家レベルの体系的な育成策を示した点に意義がある。
韓国初の量子コンピュータ「IBM Quantum System One」が、延世大学国際キャンパスで公開された=2024年11月20日、仁川・延寿区、延世大学
韓国型の「フルスタック量子コンピュータ」を開発し、核心技術の自立を加速させる方針だ。自動車や製薬、金融などの主要産業で、既存技術では解決が難しい課題に対し、量子技術と人工知能(AI)を組み合わせて対応する「産業活用事例発掘プログラム」も始動させる。さらに、量子コンピュータ、高性能コンピューティング(HPC)、AIを一体化した「融合インフラ」を構築し、研究者が自在に活用できる基盤整備を急ぐ構えだ。
セキュリティが重要な国防や金融分野では、全国規模の量子暗号通信網を敷設し、実証実験に乗り出す。また、医療や防衛分野において早期商用化が見込める「量子センサー」の重点課題を選定し、試作から事業化に至る全過程を支援する方針だ。
写真は、「クアンタムコリア2025」の様子=昨年6月、ソウル、クアンタム・コリア
量子人材の育成も加速させる。AI人材育成機関や量子大学院を中心に、年間100人以上の中核人材を育成し、計1万人規模の人材基盤を整備する。あわせて、基礎・源泉技術の確保を目的とした長期的な「戦略型基礎研究体制」も導入する。
産業エコシステムの拡大も重要課題だ。量子関連企業2000社の育成に向けて投資を拡大するとともに、国際標準の採用を通じて世界3位を目指し、韓国企業のグローバルサプライチェーンへの参入を支援する方針だ。
科学技術情報通信部のク・ヒョクチェ第1次官は「量子技術は未来産業のパラダイムを変える中核技術だ」と述べ、「韓国がグローバルパートナーとしての役割を拡大できるよう、政策支援を強化していく」と語った。
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