北はアルプスのユンフラウ、南は地球最南端の都市チリのプンタ・アレーナス、両方の地で共通して食べられるメニューは何だろうか。答えは韓国のインスタントラーメンだ。韓国人なら誰もが好んで食べるラーメンが、世界中の人々を魅了している。

スイス・ユンフラウを訪れた観光客が韓国のラーメンを食べている。ユンフラウではウィンタースポーツと韓国のラーメンを同時に楽しめる
韓国関税庁の輸出入貿易統計によると、昨年のラーメンの輸出額は前年同期比5.0%増の2億1,879万ドルを記録した。これは史上最高となる数字で、ラーメンの輸出は2012年から4年連続で2億ドルを超えている。とくに、昨年の中国への輸出額は前年比54%増の3,456万3千ドルを記録し、対米輸出も13%増の2,962万ドルだった。
韓国ラーメンの人気のカギは、多様で個性豊かな味にある。農林畜産食品部(以下、農林部)によると、韓国産のラーメンはジャージャン・キムチ・チーズなどバリエーションが豊富なため、油っぽくしょっぱい味が主流の台湾産のラーメンと差別化され、対中国の輸出が拡大している。それだけでなく、バラエティ番組で紹介された各種ラーメンレシピがSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通じて拡散したのも追い風となった。農林部は「韓国ラーメンの人気を裏付けるかのように、韓国ラーメンを販売するコンビニが約900あまり(14年は約100あまり)と大幅に増加しており、中国全国の中・大型小売店の1割にあたる2,200あまりの店舗が韓国ラーメンを販売するなど流通チャンネルも拡大している」と話した。
一方、アメリカでも韓国ラーメンを求める人々が増えている。農林部によると「最近、アメリカのサラリーマンの間で手軽に食べられるメニューとしてラーメンを食べる人が増えたことで、7月末現在、アメリカ全国で450あまりのラーメン専門店が人気を博している。今までは日本のラーメンがメインだったが、韓国のラーメンも辛いラーメンやジャージャンラーメンなど様々な味を武器に現地の人々の間で認知度が高まりつつある」と話した。また、「9月末から正式に輸出を始めた、プレミアム版のジャージャンラーメンはSNSなどで口コミが広がり、バイヤーの注文が殺到している」とし、今後、韓国ラーメンを求める消費者がさらに増えるだろうと見通した。

6日、ロサンゼルス近郊のスキー場で行われた韓国産ラーメンの試食イベント。1,000個のラーメンがたった3時間で底をつくほどの人気ぶりだった
コリアネット ユン・ソジョン記者
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