経済

2019.02.12

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仕事中の為替ディーラーたち=7日、ソウル、聨合ニュース

仕事中の為替ディーラーたち=7日、ソウル、聨合ニュース



[ソ・エヨン、イ・ギョンミ]

韓国ウォンが、国際金融市場の「変動性の最も高い通貨」から脱し、安定を持続している。

去年から米中貿易摩擦、新興国の不安などから国際金融市場の変動性が大きく拡大している一方、韓国は外貨準備高の保有量が多く、経常収支が持続的に黒字となっており、安定している。

韓国は1月末現在、外貨準備高が4055億1000万ドル(約44兆5800億円)となって過去最高を更新した。経常収支は、2018年750億ドル(約8兆円)に達し、持続的に黒字を記録している。各国の信用リスクを表わす「クレジット・デフォルト・スワップ(CDS、Credit default swap)」も32bps(1月31日現在)で、2007年の金融危機以来過去最低となった。

ウォンが安定する理由としては、南北(韓国と北朝鮮)、米朝首脳会談による韓半島の地政学的リスクの解消が挙げられる。また、ウォンが安全資産と呼ばれるようになり、その価値が高くなっている。

ソウル外国為替仲介が10日発表したデータによると、ここ6カ月(8日現在)のウォン相場は、1ドル=1100~1140ウォン、ここ2年間では、1ドル=1050~1150ウォンで推移している。変動幅は小さく、明らかに安定傾向が続いている。

韓国の日刊新聞「ハンギョレ」は10日、「昔は『北朝鮮』という言葉が出てくるだけでも、ウォンードル為替相場は大幅に揺れ、他のアジア通貨も相次いで動いた。しかし最近、これまでと正反対の傾向にある」と報じた。

また、「国際金融市場では韓国ウォンが『北朝鮮によって乱高下する変動性の高い通貨』とのレッテルを剥がし、先進国通貨並みとの評価を受け始めたとの分析がある」とし、「変動性の高い通貨との認識から脱している」と評価した。

xuaiy@korea.kr