
第12回ユネスコ記憶遺産国際諮問委員会(IAC)で、1983年に生放送された韓国放送公社(KBS)「離散家族を探します」の関連資料(上)と朝鮮時代の儒教冊版(下)のユネスコ世界遺産登録が決定した
1983年に生放送された南北離散家族再会番組関連資料と朝鮮時代の地域社会集団知性の記録『儒教冊版』がユネスコ記憶遺産に登録された。10月4~6日にアラブ首長国連邦(UAE)アブダビにて開かれた第12回ユネスコ記憶遺産国際諮問委員会(IAC)で、上記の資料2件の記憶遺産登録を決定した。
韓国放送公社(KBS)は1983年6月30日~11月14日の138日、453時間にわたり、「KBS特別生放送、離散家族を探します」を放送した。放送資料がユネスコ記憶遺産に登録されたのは、2011年にベルリンの壁の崩壊を収録したドイツの放送以来だ。

1983年、朝鮮戦争で離れ離れになった家族が再会する場面が生放送された
登録された記録物は、原本のビデオテープ463本や放送の構想、離散家族たちの参加申込書など2万522件だ。離れ離れになった家族が再会する場面から戦争の惨状が伝わるというのが選定理由だ。
儒教冊版は、朝鮮時代の儒学者らの著作物を刊行するために版刻されたもので、718種6万4,226枚から成る。この冊版の価値は制作方式にあり、制作及び発行目的は地域の儒学者らが刊行する内容を公論で決定して後学に伝えることだった。

ユネスコ記憶遺産登録が確定した儒教冊版が保管されている場所
今回の離散家族再会番組関連資料と儒教冊版の登録決定により、韓国は13件の記憶遺産を保有する国となった。
記事:コリアネット チャン・ヨジョン記者
写真提供:文化財庁
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