
冬至を前に、京畿道龍仁市韓国民俗村で観覧客にパッチュクを提供している
このところ、民俗村、韓屋村、お寺、地域福祉会館などでパッチュクを食べる風景をよく見かけることができた。昨日(12月22日)は、一年のうちで昼の時間が最も短い日で、24節季の一つである冬至だったからだ。
韓国では冬至の日に小豆でお粥を作り、もち米で作った鳥の卵くらいの大きさの団子を入れて煮込んだパッチュクを食べる習慣がある。では、冬至にパッチュクを食べる理由は何だろうか。
冬至は一年のうち夜が最も長い日で、「陰」の機運がピークに達する。この日を境に昼の時間が再び延び始め「陽」の機運が蘇り、事実上、新年の始まりを意味する節季とされている。
小豆は色が赤いため、昔から「陽」を象徴し、陰鬼を追い払う効果があるとされてきた。そのため、人々は、この日パッチュクを作って食べると、悪鬼を追い払うことができると信じていた。
冬至にパッチュクを食べるもう一つの理由としては、栄養補充を挙げることができる。小豆は、穀類のなかでもビタミンB1が豊富で、米飯を主に食べる場合に不足しがちな栄養素を補うことができる。寒い冬、家の中で家族と一緒に、暖かいパッチュク一皿に薄く氷が張ったトンチミを添えて食べると、味と健康の二兎を獲ることができる。

冬至に食べるパッチュクは、邪気を追い払い、陽の機運を保護するという意味を持っている。また、栄養の面でもコメに不足しているビタミンを補うことができる。パッチュクはトンチミと一緒に食べてもおいしい
** 材料及び分量
調味料:塩4g(小さじ1)、こしょう0.3g(小さじ⅛)
うるち米90g(½カップ)
小豆230g(1⅓カップ)、小豆を煮てから捨てる水800g(4カップ)、小豆を煮る水2.4㎏(12カップ)
もち米粉100g(1カップ)、塩0.5g(小さじ⅛)、水23g(大さじ1½):セアル(団子)(25個)
塩4g(小さじ1)
** 食材の下準備
1. うるち米はきれいに洗い、2時間ほど水にふやかした後、ざるにあげて10分ほど水気を切る。
2. 小豆はきれいに洗い、ざるにあげて10分ほど水気を切る。

鍋に水を入れて小豆がふやけるまでじっくり煮込む。小豆の茹で水が少なければ水を足す
** 作り方
1. 鍋に小豆と水を入れ、強火で7分ほど煮てから水を捨てる。鍋に水を入れ直し、強火に10分程度かけ、沸騰したら中火にし、小豆が十分柔らかくなるまで1時間20分ほどじっくり煮込む。
2. 茹でた小豆は、熱いうちにふるいに入れて木べらで潰し、残った水は30分ほどかけてあんを沈殿させる。
3. もち米粉に塩を入れ、沸騰したお湯を注いで生地をつくって捏ね、直径1.5cmの団子を作る。
4. 鍋にふやかしたうるち米と、あんを沈殿させた後の水800gを入れ、強火に4分程度かける。沸騰したら中火にし、20分ほど煮込む。
5. 米粒が十分ふやけると、沈殿させたあんを入れ、沸騰したら10分ほど煮込み、団子を入れて1分ほど待ち、浮かび上がってきたら塩で味付けし、2分ほどさらに煮込む。

小豆が入った鍋に、ふやけたうるち米と水を入れて20分ほど煮る

小豆が入った鍋に、ふやけたうるち米と水を入れて20分ほど煮る
コリアネット ユン・ソジョン記者
写真提供:韓国伝統飲食研究所、聨合ニュース
資料:美しい韓国料理100選
arete@korea.kr