文化

2016.03.04

韓国にはスープにご飯を入れて食べる料理が多い。
「湯飯」または「チャンクッパ(醬湯飯)」と呼ばれるこれらの料理が発達した理由は、ご飯とスープが欠かせない韓国のお膳で、熱くて粘りがあるご飯を先に食べて喉がつかえることを防ぐために、まずスープで喉を潤すのが習慣付けられているからだ。

もう一つの理由としては、食べ物が困っていた過去には量を増やして多くの人が食べられるように、スープにご飯を入れて煮込んだということが考えられる。田舎の市場で手軽に腹を満たせるよう、スープにご飯を入れて手ごろな価格で売っていたものからチャンクッパへと発達したという説もある。

韓国のお膳にはご飯とスープの他にも様々なおかずがたくさん上がるが、チャンクッパにはカクテキと白菜キムチ、小口切りした長ネギしか添えられない。チャンクッパは値段も手ごろであるため誰もが気楽に楽しめる上、味も良いので寒さですくめていた身体と心を解いてくれる料理だ。

韓国の食文化で発達しているチャンクッパはご飯とスープを同時に楽しめる料理である。好みに応じて長ネギ、塩、唐辛子などを入れることもある

韓国の食文化で発達しているチャンクッパはご飯とスープを同時に楽しめる料理である。好みに応じて長ネギ、塩、唐辛子などを入れることもある



**材料と分量
粳300g(1⅔カップ)、水400g(2カップ)
出し汁: 牛肉(膝裏の肉)200g、大根200g(1/5個)、水2.4㎏(12カップ)
ソース①: 清醤(薄口の醤油)6g(小さじ1)、刻んだ長ネギ9g(小さじ2)、刻んだニンニク5.5g(小さじ1)、コショウ0.3g(小さじ⅛)
ふやかしたワラビ80g、皮を剥いたキキョウ80g、塩4g(小さじ1)
豆もやし150g、水100g(½カップ)、塩1g(小さじ¼)
ソース② : 清醤9g(大さじ½)、刻んだ長ねぎ7g(大さじ½)、刻んだニンニク5.5g(小さじ1)、ごま塩2g(小さじ1)、ごま油4g(小さじ1)
食用油13g(大さじ1)、清醤6g(小さじ1)、塩 6g(大さじ½)

チャンクッパのメイン材料の米、牛肉(膝裏の肉)、豆もやし、キキョウ、ワラビ、大根

チャンクッパのメイン材料の米、牛肉(膝裏の肉)、豆もやし、キキョウ、ワラビ、大根



**材料の下準備
1. 粳はきれいに濯いでから水に30分ほどふやかし、ざるにあげて10分ほど水気を切る。
2. 牛肉は綿の布で血を拭いて、鍋に牛肉と大根を入れて水をかけた後、強火に12分ほどかけて沸騰したら中火に弱めて20分ほど加熱する。大根を取り出してさらに40分ほど加熱してから牛肉を取り出して冷やし、出し汁は綿の布で濾す。
3. ふやしたワラビは硬い部分を切ってきれいに洗ってから6㎝程の長さで切る。
4. キキョウは長さ6㎝、幅・厚さ0.3㎝程に切って、塩を入れ2分ほど混ぜてから10分ほど放置、その後水に洗ってしっかりと水気を切る(65g)。豆もやしはシッポを取ってキレイに洗う。
5. ソース①、②を作る。

ふやかしたワラビと皮を剥いたキキョウ、豆もやしなどをきれいに洗ってから手入れして6cmの長さで切る

ふやかしたワラビと皮を剥いたキキョウ、豆もやしなどをきれいに洗ってから手入れして6cmの長さで切る



**作り方
1. 鍋に粳と水を入れて強火で4分ほど加熱して沸騰したら、4分ほど待ってから中火に弱めて3分ほど加熱する。米が炊き殖えしたら弱火にして10分ほど蒸らす。
2. 煮込んだ牛肉と大根は横2.5㎝・縦3㎝・厚さ0.5㎝ほどで切り、ソース①を入れて味付けする。
3. ワラビとキキョウはソース②の⅔を入れて味付けをする。フライパンを温めて油を引いた後、中火でそれぞれ2分ほど炒める。
4. 鍋に豆もやしと水・塩を入れて強火で1分ほど加熱して沸騰したら、中火にして3分ほど煮込んでから残りのソース②を入れて味付けをする。
5. 鍋に出し汁を入れて強火で5分ほど加熱して沸騰したら、味付けした牛肉と大根・ワラビ・キキョウ・豆もやしを入れて2分ほど加熱、沸騰し始めたら中火にしてさらに5分ほど煮込む。
6. 清醤と塩で味をつけて、さらに一煮立ちさせる。
7. 器にご飯を入れてスープをかける。

コリアネット ユン・ソジョン記者
写真:韓国伝統飲食研究所
資料:美しい韓国料理100選
arete@korea.kr   

温めたフライパンに油を引いてからワラビとキキョウにソースをかけて中火で炒める

温めたフライパンに油を引いてからワラビとキキョウにソースをかけて中火で炒める


鍋に出し汁を入れて牛肉と大根、ワラビ、キキョウ、豆もやしを入れて加熱した後、塩と清醤で味をつける。豆もやしは長く煮込むと堅くなるので注意すること

鍋に出し汁を入れて牛肉と大根、ワラビ、キキョウ、豆もやしを入れて加熱した後、塩と清醤で味をつける。豆もやしは長く煮込むと堅くなるので注意すること