文化

2016.04.28

景福宮・集玉斎が王の書斎から宮殿の中の小さな図書館に生まれ変わった。写真は27日に開館した集玉斎の内部

景福宮・集玉斎が王の書斎から宮殿の中の小さな図書館に生まれ変わった。写真は27日に開館した集玉斎の内部



柔らかい風が開放された大庁(テチョン:夏の居間。門を折りたたんで天井にかける)を経て窓から流れ込む。込み合う人波の音も遠くからかすかに聞こえる。王はここで本を読みながらプライベートの時間を楽しんだのではないだろうか。

ここは景福宮(キョンボックン)の北端にある集玉斎(チボクチェ)。1891年に建築された高宗(コジョン)の書斎で、外国の使臣を接見する場所でもあった。

その「王の書斎」の集玉斎が図書館に生まれ変わった。集玉斎と繋がる亭の八隅亭(パルジョン)はブックカフェになった。27日、文化体育観光部と文化財庁の主催で景福宮にて開館式が行われた。

高宗の書斎として使われた集玉斎が一般人向けの図書館に生まれ変わり、27日にオープンした。集玉斎と繋がる亭の八隅亭(左)はブックカフェになった

高宗の書斎として使われた集玉斎が一般人向けの図書館に生まれ変わり、27日にオープンした。集玉斎と繋がる亭の八隅亭(左)はブックカフェになった


古宮中の小さな図書館に生まれ変わった集玉斎には、朝鮮時代の関連書籍約1千冊と王室資料の影印本350冊余り、外国人観覧客のための韓国文学の翻訳版230冊余りが備えられた

古宮中の小さな図書館に生まれ変わった集玉斎には、朝鮮時代の関連書籍約1千冊と王室資料の影印本350冊余り、外国人観覧客のための韓国文学の翻訳版230冊余りが備えられた



新しく開館した集玉斎では朝鮮時代関連の書籍と王室関連資料にも出会える。
ここには朝鮮の歴史、芸術、文化、風俗などに関する書籍約1千冊と王室関連資料の影印本350冊余りが備えられた。元々集玉斎が所蔵した遺物と書斎の主だった高宗の肖像、朝鮮時代の役人試験に受かった人の答案も一緒に展示された。

外国人観覧客のために韓国の文学作品を中国語・英語・日本語に翻訳した書籍約230冊もある。大庁と前庭ではブックコンサート、人文学講演などが開かれる予定。 八隅亭では宮廷茶菓を味わうことができ、韓国文学の翻訳版も購入できる。

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集玉斎の隣にある八隅亭は茶菓を楽しみながら読書と休憩ができるブックカフェになった

集玉斎の隣にある八隅亭は茶菓を楽しみながら読書と休憩ができるブックカフェになった



開館式に続き「文化がある日、宮を読む」というテーマで集玉斎の歴史を紹介するトークコンサートが開かれ、開館を祝う伝統舞踊公演も披露された。コンサートは文化体育観光部のキム・ジョンドク長官と近所の中高生、景福宮の観覧客200人余りが観覧した。

キム・ジョンドク長官は開館式で「歩き回って終わってしまう観光ではなく、集玉斎ではお茶も飲んで、高宗が詠んでいた本も影印本で読める。歴史の空間を自ら体験することにより、韓国の文学と人文精神を感じることができるはずだ」と話した。

集玉斎は28日の午後から一般に公開され、景福宮が休む火曜日を除いて午前9時から午後6時(入場は午後5時まで)まで利用できる。

コリアネット チャン・ヨジョン記者
写真:コリアネット チョン・ハン記者
翻訳:イム・ユジン
icchang@korea.kr