文化

2016.05.16

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京畿道華城の隆・健陵の齋室で5月から7月まで計3回開催される「正祖の孝行、2番目の物語」では伝統遊戯や伝統音楽などの多彩な舞台が披露される



正祖(チョンジョ、1752~1800)は父・思悼世子(サドセジャ)と母・恵慶宮洪氏(ヘギョングン・ホンシ)の間に王となる運命を背負って生まれた朝鮮第22代国王だ。幼き頃に父親が祖父である朝鮮第21代国王の英祖(ヨンジョ)により殺されるという悲劇を経験したが、1776年24歳で即位してから数多くの改革政策を推進した。

正祖は即位から13年目の1789年、父・思悼世子の墓を拝峰山(ペボンサン)から現在の京畿道(キョンギド)華城(ファソン)の隆陵(ユンルン)に移し顕隆園(ヒョンリュンウォン)へと昇格させた。1795年、正祖は60歳の誕生日を迎えた母親を連れ隆陵に赴き顕隆園を参拝し、そこで母親のために盛大な還暦祝いの宴を開いた。

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『園幸乙卯整理儀軌』には正祖が母親のために開いた「洛南軒養老宴」の様子が記録されている



このような両親に対する正祖の「孝心」をテーマにした公演が21日から隆陵と、正祖と妻の孝懿王后金氏(ヒョイワンフ・キムシ)を合葬した墓である健陵(コンヌン)の齋室(チェシル、王陵などの祭祀を執り行う家)で行われる。

公演「正祖の孝行、2番目の物語」は、正祖が母・恵慶宮洪氏を連れて顕隆園に赴いた内容が記録された『園幸乙卯整理儀軌』のうち母親のために開いた「洛南軒養老宴」を現代風に新しく解釈したもの。当時の洛南軒養老宴が「孝行」の最初の物語であるとしたら、現代に再現された同行園が「孝行」の2番目の物語だ。

公演は5月21日と6月18日の午後8時30分、7月16日の午後9時に計3回行われる。伝統民俗公演をはじめ、フュージョン伝統音楽など「歌、舞、楽」の3拍子が揃った多彩な舞台が1時間に渡って披露される。観覧は無料で、毎回100人ずつ先着で受けつけている。各公演日の7日前から朝鮮王陵管理所のホームページよりオンラインで観覧の申し込みができる。

観覧申請URL:
http://royaltombs.cha.go.kr/portal/selectPortalEventView.do?mn=RT_03_02_01&eventSeq=276

コリアネット イ・ハナ記者
写真:文化財庁、ソウル大学奎章閣韓国学研究院
翻訳:イ・ジンヒョン
hlee10@korea.kr