昌慶宮で開かれている展示「正祖、昌慶宮に暮らす-書画趣味」は王室家族が暮らしていた迎春軒と集福軒の内部に宮廷生活文化に関する展示物を再構成して公開する
朝鮮の第22代王正祖(チョンジョ、1752∼1800)の文芸生活に注目した特別な展示が開かれている。
「正祖、昌慶宮に暮らす-書画趣味」展が4月30日から正祖が書斎兼執務室として利用した昌慶宮(チャンギョングン)の迎春軒(ヨンチュンホン)、父親の思悼世子(サドセジャ)と息子で朝鮮の第23代王の純祖(スンジョ)が生まれた場所で、正祖の後宮だった綏嬪朴氏(スビン・パクシ)が生活した集福軒(チッポッコン)で行われている。
「正祖、昌慶宮に暮らす-書画趣味」展示では正祖の文芸生活を中心とし、書画・学問・読書などをテーマにした空間を公開している。写真は「感性を描く」ゾーンに展示された正祖の墨梅作品
この展示は「感性を描く(書画)」「学問を楽しむ(学問)」「本に親しむ(読書)」「心を伝える(手紙)」「自然と呼吸する(瞑想)」の5つのテーマで構成されている。
正祖が母親の恵慶宮洪氏(ヘギョングン・ホンシ)のために開いた1795年の還暦祝いの宴で書いた詩『迎春軒祝手詩』をはじめ、自ら描いた水墨画『墨梅図』、まだ子供だった元孫(王位後継者の長男)時代に書いたハングルの手紙と関連作品が展示されている。これらの展示物から母親に対する正祖の孝行、彼の成長過程、学問や芸術に対する情熱を確認することができる。また正祖が母方の祖父、洪鳳漢(ホン・ボンハン)に送った39通の手紙を編集した『御札帖』からは、彼の世孫(王位後継者に指定された国王の孫)時代の著作課程と学習内容、政治状況などを察することができる。
迎春軒の一角には正祖に関する書籍が並び、静寂に包まれた宮殿の雰囲気を満喫しながら読書と休憩を楽しめる。
この展示は10月30日まで続く。
コリアネット イ・ハナ記者
写真:文化財庁(撮影:デザインハウス)
翻訳:イム・ユジン
hlee10@korea.kr
昌慶宮で開かれている展示「正祖、昌慶宮に暮らす-書画趣味」では、正祖が母親の恵慶宮洪氏の還暦祝いの宴で書いた詩『迎春軒祝手詩』も観賞できる
「正祖、昌慶宮に暮らす-書画趣味」が開かれている昌慶宮の迎春軒には、静かな雰囲気のなかでゆっくりお茶を楽しめる休憩の場も設けられている
昌慶宮の迎春軒と集福軒は朝鮮第22代王の正祖が頻繁に留まり、1800年に崩御した場所。正祖の父親である思悼世子と息子で朝鮮第23代王の純祖が生まれたところでもある