韓国において大豆は「畑に実る肉」と呼ばれるほど、古くからなくてはならない主なたんぱく質源だった。
夏の定番メニュー「コングクス」は大豆の淡白な味と独特の栄養を存分に活かした代表的な料理。
大豆のたんぱく質、脂肪、無機質と各種ビタミンを損なわれてない状態で摂ることのできるコングクスは、汗をかきやすい夏場の健康を守るスタミナ食。食物繊維も豊富なため便秘の予防にも効果がある。
他にも大豆には脳細胞の回復を助けるレシチンや肥満体質の改善に有効なサポニンが豊富に含まれているため、がんや生活習慣病、老化の防止にも良いことで知られる。とくにサポニン成分は体内での脂肪の蓄積を防ぐ効果があり、生活習慣病の主な原因であるコレステロールを分解し排泄してくれる。朝鮮時代の代表的な医書『東医宝鑑(トンイボガム)』には大豆が「五臓を補い、経絡の循環を助け、腸と胃を温める効能がある」と書かれている。

白くて淡白なスープが特徴のコングクスは栄養も豊富で夏場の健康を守るスタミナ食だ
**材料と分量
大豆200g(1¼カップ)、大豆用の茹で水800g(4カップ)
ミキサー用の水900g(4½カップ)
塩12g(大さじ1)
麺(そうめん)350g、めん用の茹で水2kg(10カップ)
差し水200g(1カップ)
キュウリ70g(⅓個)、トマト100g(½個)

コングクスの主な材料である大豆、そうめん、キュウリ、トマト
**材料の下準備
1.きれいに洗って下ごしらえした大豆を8時間ほど水に浸してふやかし、ざるにあげて水気を切る。
2.キュウリは塩で板ずりし、長さ5cm・幅0.3cm程度に斜め切りしてから0.3㎝程度の厚さの千切りにし、水に10分ほど浸してからざるにあげて水気を切る。
3.トマトは縦に半分に切って2cmほどの厚さに切る。

きれいに洗って下ごしらえした大豆を8時間ほど水に浸してふやかし、ざるにあげて水気を切る
**作り方
1.鍋にふやかした大豆と茹で水入れて強火にかける。沸騰したら5分ほど茹でてからざるにあげて、冷たい水で洗いながら皮を剥く。
2.ミキサーに茹でた大豆と水を入れて2分ほどミキサーにかけてからざるでこす。塩で味付けをしてスープを作る。
3.鍋に水を入れて強火にかけ、沸騰したら麺を入れる。1分ほど茹でて沸騰したら水を100g(½カップ)差し、また1分後に沸騰したら残りの水100g(½カップ)も入れて30秒ほど茹でる。
4.茹でた麺は水で揉み洗い、ざるにあげて水気を切る。
5.器に麺を移しスープをかけた後、キュウリとトマトを乗せる。
コリアネットユン・ソジョン記者
写真:コリアネットチョン・ハン記者
協力:韓国伝統飲食研究所
翻訳:イ・ジンヒョン
arete@korea.kr

麺を茹でるときは水を差すことでより歯ごたえが良くなる

ミキサーに茹でた大豆と水を入れて2分ほどミキサーにかけてからざるでこす。塩で程よく味付けをしてスープを作る