韓国で暮らす外国人らがユネスコ無形文化遺産にも登録された「農楽(ノンアク)」を体験し、「水原華城(スウォンファソン)」を散策するイベントが行われた。

米国、イラン、ウズベキスタン、インド、フランス、ガーナ、チュニジア、グアテマラ、メキシコ、ラオス、パキスタンなど韓国で暮らす30カ国97人の外国人らは9日、文化体育観光部海外文化広報院主催のプラグラム「駐韓外国人ユネスコ文化遺産探訪」に参加し、韓国の伝統芸能「農楽」を体験した。この日、参加者らが習ったのは農楽に使われる楽器のうちの1つである「チャング」。



2014年にユネスコ無形文化遺産に登録された農楽は、チャング・ケンガリ・チンなど打楽器と笛の太平簫(テピョンソ)の合奏、行進、踊りが合わさった伝統芸能。農民たちが豊作を祈り厄払いをした風習に由来する。

参加者らは、京畿道(キョンギド)文化の殿堂国楽堂で30分ほどチャングを叩く棒の握り方や簡単な演奏を習った。 弘益(ホンイク)大学繊維学科2年生に在籍中のイラン出身ナジャフィザデ・スデ(Najafizadeh Sudeh、28歳)さんは「イランにもチャングに似た打楽器があるが、棒を使わず手で演奏するところが違う。チャングを演奏したのは初めてだったがとても楽しかった」と話した。



次に、1997年にユネスコ無形文化遺産に登録された京畿道の水原華城を訪れた。371,145㎡の面積と全長およそ5,744mの城郭を誇る水原華城は、朝鮮第22代国王の正祖(チョンジョ)が不運な死を遂げた父・思悼世子(サドセジャ)の陵を京畿道楊州(ヤンジュ)の拜峰山(ペボンサン)から水原に移したのがきっかけで八達山(パルタルサン)のふもとに造られた。

参加者らは、この朝鮮時代の城郭を見て回りながら解説員からこの地にまつわる歴史の説明を聞いた。ソウル大学で地理学を専攻しているガーナ出身のヴィクトール・オウス(Victor Owusu、32歳)さんは「朝鮮時代の城郭や中の建物を通じて当時の建築様式を見ることができた。城郭や建物にまつわる歴史の説明が興味深かった」と感想を述べた。



この他にも、韓国伝統舞踊の鳳山(ポンサン)タルチュムを習い、京畿道龍仁市(ヨンインし)の韓国民俗村を訪れ昔の韓国の様子も見学した。韓国民俗村は朝鮮時代後期の生活を再現した野外博物館で、当時の庶民や両班(ヤンバン)が暮らしていた270軒余りの伝統家屋が復元されている。ここには綱渡りや農楽などが行われる公演場のほかにも、韓国固有の伝統文化や農業方式が見られる展示館も設けられている。

安山(アンサン)小学校で英語教師として勤めているニューヨーク出身のアリエル・プカネツ(Arielle Pukanecz、28歳)さんは「今回のプログラムを通じて韓国の伝統文化を体験しながら、今まで自分がイメージしていたものとは違うことを知ることができた。短い時間で韓国の文化と歴史を学ぶことのできる貴重な機会だった」と語った。



京畿道=コリアネット　ソン・ジエ記者
写真：コリアネット　ソン・ジエ記者
翻訳：イ・ジンヒョン
jiae5853@korea.kr