フィリピン少数民族の生活様相と民族音楽をDVDとCDで鑑賞できるようになった。
文化財庁が後援するユネスコアジア太平洋無形遺産センター(以下、アジア太平洋センター)とフィリピン国家文化芸術委員会(NCCA)がフィリピンの少数民族の文化を映像と音源にまとめた選集『パグダロイ、フィリピン民族の暮らしと成り立ち』を発刊した。
『パグダロイ、フィリピン民族の暮らしと成り立ち』は現地の機関が保有しているアナログ資料を選りすぐりデジタル化したもの。文化的価値が高く状態が良好な資料を厳選して8枚のDVDと2枚のCDに制作した。
『パグダロイ、フィリピン民族の暮らしと成り立ち』に収録されたカリンガ族の伝統武芸の場面。カリンガ族は衣服や装身具が華やかなことから「北部の孔雀」と呼ばれるフィリピンの少数民族
それぞれのDVDにはマギンダナオ族、マンダヤ族、カリンガ族、スバノン族、タガログ族、マノボ族、トボリ族、ヤカン族の8部族の生活様相が収録されている。これは1986年から2015年までフィリピンで放送された旅行番組「時間旅行」のコンテンツから8編を選んだもので、少数民族の伝統儀礼、お祝いの儀式、民族音楽の演奏者など様々な内容が盛り込まれている。
2枚のCDにはヤカン族の婚礼で演奏される音楽13曲と田んぼ仕事のときに演奏される音楽9曲を収録。収録曲はフィリピンの人間文化財でありヤカン族の名演奏者ウワン・アハダスと彼の家族合奏団が演奏した。ウワン・アハダスの暮らしや演奏の場面はDVDの最終章「ヤカン族」編で見ることができる。
アジア太平洋センターは来月から韓国とフィリピン政府機関、関連非政府組織に同選集を配布する計画。収録コンテンツはアジア太平洋センターのホームページ(
www.ichcap.org)で鑑賞できる。
フィリピンの無形文化遺産の映像・音源選集はフィリピンの機関が保有するアナログ資料を保存し活用するためにデジタル化したもの
アジア太平洋センターは2012年から損なわれる危険性が高い無形遺産のアナログ資料を保有するアジア・太平洋地域の国を選定し、デジタル化作業を支援してきた。今回の選集はモンゴルの「草原を走る音」、ウズベキスタンの「ウズベキスタンのメロディー」、ベトナムの「ベトナム魂の音」に次ぐ4番目の映像・音源選集。
コリアネット キム・ヨンシン記者
写真:ユネスコアジア太平洋無形遺産センター、フィリピン国家文化芸術委員会
翻訳:イ・スミン
ysk1111@korea.kr