朝鮮時代の作家である金弘道の作品「松下猛虎図」
[ソウル=ソ・エヨン、イ・ギョンミ]
[写真=国立中央博物館]
[映像=ソ・エヨン]
「2018平昌冬季オリンピック」のマスコット「スホラン」は「虎」。
「1988ソウル夏季オリンピック」のマスコット「ホドリ」も「虎」。
韓国人にとって「虎」は吉相と神通力のある動物であり、民族のアイデンティティーを表す象徴でもある。同じく東アジア地域の国である日本と中国で「虎」の持つイメージは共通点があり、それぞれの特徴もある。
国立中央博物館では1月26日から、特別展「東アジアの虎美術―韓国・日本・中国」が開かれている。古代から近・現代の作品まで、虎をテーマにした絵画・工芸・彫刻など計145点が展示されている。
国立中央博物館アジア部の朴景垠(パク・ギョンウン)学芸研究士は、「3カ国における虎美術の共通点は、虎が鬼を払う辟邪として登場するとの点」と説明した。
実際に朝鮮時代(1392-1910)の虎を描いた絵の中で最も大きい絵である「竜と虎(龍虎図)」は、朝鮮時代末期の官庁の扉などに災いを払うために貼ってあった民俗絵画「歳画(セファ)」だ。
江戸時代の作品「維摩・龍虎図」
3カ国の虎美術の特徴も確認することができる。
作品の中で韓国の「猛虎図」、「虎鵲図」などからは、虎の神話や説話が多い韓国で虎を「友達」のように受け入れてきたとのことが分かる。
虎の模様が刻まれた支配層の武器、青銅器、虎の陶枕などの中国作品から虎を「崇拝」する文化が見られる。
一方、虎が生息したことのない日本では、虎は想像・説話・宗教として伝えられてきたことが分かる。この代表的な作品として挙げられるのが、仏教または道教の尊像と虎、竜を結合した「維摩・龍虎図」である。
国立中央博物館の裴基東(ペ・ギドン)館長は、「東アジアにおいて虎は古代から現代まで沢山の美術品に登場してきた」とし、「3カ国の文化的共通点を発見し、相違点を理解する機会になってほしい」と話した。
特別展は3月18日まで開かれる。
中国金時代の工芸品「虎形枕」
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