文化

2021.04.02

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春のナムルが並んでいる食卓=私たちの食卓


[ユン・ヒヨン、イ・ギョンミ]

韓国では最近、米国に移住した韓国人一家を描いた映画「ミナリ」が人気を博している。韓国語で「ミナリ」は、芹(セリ)を意味するが、セリは韓国人が春になるとよく食べるナムルの一つである。

ナムルとは、野菜をゆでたり、炒めたり、または生のままで味付けして和えたもの。韓国では四季を通じてナムルを食べるが、春になると、ナムルはさらに特別な食べ物になる。春のナムルには、心も身体も元気づける力があるとされるからである。慶熙(キョンヒ)大学漢方リハビリ医学科のソン・ミヨン教授は、「春のナムルは、新陳代謝を上げ、食欲をそそる」とし、「免疫力を高め、季節の変わり目に食べるといい」と述べた。

ナムルは種類が多く、たくさんの料理に使われる。コリアネットが春を代表する3つのナムルを紹介する。

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セリ=私たちの食卓


セリ

セリは、春先に旬を迎える、特有の香りが魅力的な山菜である。セリは、どこにでも生えているため、韓国人にとって馴染み深いナムルである。香りが高く、解毒作用があり、昔から薬としても使われてきた。

韓国伝統飲食研究所のユン・スクジャ所長は、「セリは、鉄分と食物繊維が豊富で、消化器官に良く、高血圧の予防にも有効だ」と説明する。

また、「セリは、加熱しすぎると栄養素が損失されるため、軽くゆでて食べるか、生で食べた方が良い」とし、セリのムチム(和え物)をオススメした。

[セリのムチムのレシピ]
1. セリや他の野菜をよく洗って、食べやすい大きさに切る。
2. トウガラシの粉、コチュジャン、醤油、料理酒、砂糖、ニンニク、酢などを入れてヤンニョムを作る。
3. 1と2をよく混ぜる。


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ナズナのムチム=私たちの食卓


ナズナ

ナズナは、冬が過ぎて春が来たことを真っ先に教えてくれる食材の一つ。野原や畑の周辺に生えているナズナは、早い春に収穫する。独特の香りと苦みが特徴で、春になると韓国人の食卓によく登場する。ナズナは、葉から根まで、丸ごと食べることができる。

ソン教授によると、「ナズナは、消化器が弱い人に良く、血をキレイにする効果がある」という。

チヂミにしたり、みそ汁に入れたりなど、様々な料理に使われるナズナ。その中でも、調理が簡単で、ナズナそのものの香りを楽しむには、和え物にするのが一番。

[ナズナのムチムのレシピ]
1. ナズナをよく洗って土などを流す。
2. トウガラシの粉、酢、砂糖、ニンニク、魚醤などを入れてヤンニョムを作る。
3. 1と2をよく混ぜる。


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ポムトンのムチム=ライムおかず


ポムトン

早春に収穫できる、結球せず葉が横に広がった白菜。冬越しをさせた白菜で、普通の白菜より葉っぱは厚いが柔らかく、アミノ酸を多く含んでいる。香りが高く、甘みがある。ヤンニョムに漬けて食べると、サクサクとした食感が楽しめる。

ユン所長は、「ポムトンはミネラル豊富で、疲労回復に役立つ。ビタミンCがオレンジの2倍以上も含まれており、栄養たっぷりのナムル」と説明する。


[ポムトンのムチムのレシピ]
1. ポムトンを食べやすい大きさに切る。
2. トウガラシの粉、醤油、ショウガ、ニンニク、 魚醤などを入れてヤンニョムを作る。
3. お好みでキュウリ、またはヒメニラなど加え、1と2をよく混ぜる。

hyyoon@korea.kr