光化門広場に設置されているウサギ=キム・スンジュ撮影
[イ・ジヘ]
2023年の干支は癸卯(みずのとう)。癸は黒色を、卯はウサギを意味する。
ウサギは、十二干の中で4番目に数えられる。昔の人は、月にはウサギが住んでいると考えた。そのため、高句麗古墳の壁画、朝鮮時代の民画や文学作品などには月とウサギの話がよく登場する。
カツラの木の下で餅つきをするウサギ=国立民俗博物館
韓国の童謡「半月」の歌詞を見てみると、ウサギが月の中で餅つきをしていることが分かる。月では、カツラの木の下に、ウサギが住んでいるという話が、中国や日本にもある。
韓国の昔話でウサギは「知恵袋」としてよく登場する。「ウサギにだまされたトラ」でウサギは、トラに食べられるところだったが、機転を利かせて危機を克服する。
パンソリ「水宮歌」と朝鮮時代のハングル小説 「鼈主簿伝(ウサギとすっぽん)」にも、臨機応変な行動で危機を免れるウサギの話が出てくる。ウサギの肝を取るためにスッポンがウサギを竜宮城へ連れて行くが、本当のことを知ったウサギは、肝を陸地においてきたと言い逃れ、無事陸上に帰る。
ウサギがスッポンの背中に乗って、海の中の竜王に会いに行く様子=国立民俗は博物館
実際のウサギの知能は50で、トラ(45)やカメ(20)に比べ高いという。視力はあまり良くないが、視野が360度で、ほぼすべてを見渡すことができる。光を感じる能力は高く、人間の8倍。また、遠いところの音もよく聞こえる。天敵の接近を素早く察知し、早く逃げることができるため、昔からウサギは敏捷性を象徴した。
全国各地には、ウサギに関係のある地名が多い。国土地理情報院によると、全国154万あまりの地名のうち、ウサギに関する地名は158にも上る。
ウサギ年を迎え、ウサギに関する様々なイベントが全国で開かれている。
ソウルの国立民俗博物館では3月6日まで、ウサギの象徴や意味が分かる「新年、ウサギが来た」特別展示が行われる。無料で入場可能。
京畿道・果川市のソウル大公園は2月26日まで、ウサギのオブジェ23点を展示する。
韓国カトゥーン協会と韓国漫画映像振興院は2月26日まで、京畿道・富川市で、韓国と日本の漫画家60人が参加し、ウサギをテーマにした展示会を開いている。
京畿道・龍仁市にあるテーマパーク「エバーランド」の正門区域には、高さ15メートルの大型ウサギのオブジェが設置されている。
「新年、ウサギが来た」展示会=国立民俗博物館
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