復元工事が終わり、公開された景福宮・光化門の月台=15日、ソウル、聯合ニュース
[ユン・スンジン]
[映像=キム・スンジュ、イ・ジュニョン]
ソウル市内の中心部にある朝鮮王朝の王宮、景福宮(キョンボックン)の正門である光化門(クァンファムン)の前に広がっていた「月台(ウォルデ)」が復元された。国の重要な行事が執り行われ、王宮の威厳を示す場とされる月台が、およそ1世紀ぶりに本来の姿を取り戻した。
文化財庁は15日、復元工事が終わった月台と光化門の新しい扁額(へんがく)をお披露目する記念行事を開催した。 月台は、王室の儀礼などを行うため、高く広く積み上げた建物の基壇である。1866年に作られたが、日本による植民地支配下の1923年、鉄道敷設などを経て消えたとされる。
月台とともに公開された光化門の新たな扁額は、綿密な考証を経て新しいものに変わった。朝鮮時代の第26代王であり大韓帝国の初代皇帝である高宗(コジョン)の時、景福宮再建時に訓練隊長を務めていたイム・テヨンが漢字で書いた筆跡を採用し、黒地に金の文字で書いたものに取りかえた。
景福宮・光化門の新しい扁額=15日、ソウル、文化財庁
文化財庁は2006年から復元工事を進めてきた。月台の場合、2021年9月から復元設計の推進及び発掘調査を通じて、当時の規模と構造を確認し、今月に工事が終了した。
記念式典に出席した文化財庁のチェ・ウンチョン庁長は、「これまで長い間見てきた光化門とはずいぶんと違うが、これが光化門の本来の姿」とし、「今回の復元が持つ象徴性や意味、これまでの努力が国民に伝わってほしい」と話した。
文化体育観光部の柳仁村(ユ・インチョン)長官は、「月台は王様が通る道でもあるが、民と触れ合う場でもある」とし、「光化門が復元されたことで、韓国の生きている歴史に近づいているような気がする」と述べた。
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