文化

2024.01.09

2024年 甲辰年を迎え、韓紙で作られた青龍の大型オブジェが光化門広場に設置された=ソウル・鍾路区、イ・ジュンヨン

2024年 甲辰年を迎え、韓紙で作られた青龍の大型オブジェが光化門広場に設置された=ソウル・鍾路区、イ・ジュンヨン


[ソウル=ホン・アンジ]

韓国には、毎年その年のシンボルになる動物がある。統一新羅(シンラ)時代から12頭の動物(ネズミ、牛、虎、ウサギ、龍、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、豚)で、1年の運を予想したり、幸運や成功を祈る言葉を送った。

2024年は、六十干支のうち41番目にあたる甲辰年。天干(十干)の中で青色を表す「甲」と、地支(十二支)である「辰(龍)」の組み合わせで「青龍」の年だ。

十二支の中で、唯一の空想上の生き物である龍は、ラクダの頭に鹿の角、ウサギの目、牛の耳、蛇の首、蛙の腹、鯉の鱗、鷹の爪、虎の足を持つと伝えられる。

韓国には「風雨と共に雲が流れ、雲と共に龍が行く」ということわざがある。このことわざのように、龍は雨と水の象徴であり、水神や雨神などと考えられた。先祖たちは農業に必要な水を確保し、海に出て魚を採るために龍に祈りをささげた。

龍は強大な力を意味する。王の顔を「龍顔(ヨンアン)」と呼び、王の服や帯、椅子などには常に龍が描かれていた。

青龍は東西南北のうち東を守る守護神とされ、高句麗(コグリョ)古墳や百済(ペクジェ)古墳などでも見ることができる。ソウル・鍾路(チョンロ)区にある興仁之門(フンインジムン)と中(チュン)区にある崇礼門(スンレムン)の天井にも描かれている。

国土地理情報院の統計資料(2021年)によると、韓国の全国土の地名、約10万カ所のうち、12頭の動物に関連する地名は4109カ所(4.1%)であり、このうち龍に関する地名が1261カ所で最も多かった。
ソウル・鍾路区にある国立民俗博物館で3月3日まで「龍、舞い上がる」という特別展が開かれる。 写真は朝鮮18世紀の白磁靑畵雲龍文壺=国立民俗博物館

ソウル・鍾路区にある国立民俗博物館で3月3日まで「龍、舞い上がる」という特別展が開かれる。 写真は朝鮮18世紀の白磁靑畵雲龍文壺=国立民俗博物館


龍の年を迎え、龍が象徴する文化的な意味を紹介する展示会が、ソウルで開催される。

ソウル・鍾路区にある国立民俗博物館では3月3日まで「龍、舞い上がる」という特別展が開かれる。朝鮮時代(18世紀)の白磁靑畵雲龍文壺、雲龍図、龍模様の木版などを通じて、龍が歴史の中でどのような意味を持っていたのかが伺える。また、1973年5月5日に運行を開始した韓国初のジェットコースターである「青龍列車」に乗ることができる。

ソウル・龍山(ヨンサン)区にある国立中央博物館では、「甲申年を迎え、龍を探せ」という展示が4月7日まで開かれる。高句麗江西大墓の「青龍図」、朝鮮時代(19世紀)の「雲龍図」、朝鮮時代(18世紀後半)の白磁靑畵雲龍文壺など、龍に関する様々な展示品15点が紹介される。

国立中央博物館で4月7日まで「甲申年を迎え、龍を探せ」という展示が開かれる。写真は高句麗江西大墓の青龍島を観覧する市民。=2023年12月27日、ソウル・龍山区、 ホン・アンジ

国立中央博物館で4月7日まで「甲申年を迎え、龍を探せ」という展示が開かれる。写真は高句麗江西大墓の青龍島を観覧する市民。=2023年12月27日、ソウル・龍山区、 ホン・アンジ


shong9412@korea.kr