文化

2024.09.20

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フリーズソウルの様子=5日、ソウル、ギル・ギュヨン撮影

フリーズソウルの様子=5日、ソウル、ギル・ギュヨン撮影


[ソウル=ギル・ギュヨン]

今年で3回目を迎えた世界最大アートフェア「フリーズソウル」が5~8日、ソウル市内で開催された。32カ国・地域から112のギャラリーが出展し、約7万人が来場した。

フリーズは、アートバーゼルと共に世界2大のアートフェア。(アートバーゼルは、スイスで毎年6月に開かれる世界最大規模のアートフェア)世界屈指のギャラリーが作品を展示し、販売する行事で、現代美術の最新トレンドを確認することができる。裕福なアートコレクターではなくても、入場料さえ払えば誰もが自由に楽しめる。KOREA.netは5日、現場を取材した。

ギャラリーペロタンのブースに展示された村上隆の作品=5日、ソウル、ギル・ギュヨン撮影

ギャラリーペロタンのブースに展示された村上隆の作品=5日、ソウル、ギル・ギュヨン撮影


今年のフリーズソウルは、前年と同じく全世界から集まった美術愛好家で混雑していた。ガゴシアンギャラリー、リーマンモーピンギャラリー、タデウス・ロパックなど、世界有数のギャラリーや、韓国を代表するギャラリーが個性あふれる作品を披露した。

ギャラリーの関係者らは真剣に話をしており、来場者らは作品の前で撮影をしながらフリーズソウルを満喫していた。気軽に入りにくい非常に静かなギャラリーとは違い、フリーズソウルは違和感なく、自由に楽しめる雰囲気だった。

デイヴィッド・ツヴィルナーギャラリーのブースに展示された草間彌生の作品=5日、ソウル、ギル・ギュヨン撮影

デイヴィッド・ツヴィルナーギャラリーのブースに展示された草間彌生の作品=5日、ソウル、ギル・ギュヨン撮影


初回のように数百億ウォンに上る大作はなかったが、ナム・ジュン・パイクや金煥基(キム・ファンギ)といった韓国を代表する作家や、アンディ・ウォーホルや草間彌生などの有名な海外作家の作品が注目を集めた。特に、ガールズグループのNewJeansとのコラボレーションで広く知られた村上隆の作品が人気だった。

フリーズソウルは、国内外ギャラリーの作品を紹介する「メイン」セクション、古美術品から20世紀後半までの主な傑作を紹介する「フリーズ・マスターズ」セクション、設立から12年が経ってないアジア地域のギャラリーを紹介する「フォーカスアジア」セクションの3つで構成された。フリーズソウルのディレクターであるパトリック・リー氏は先月22日に行われた記者会見で、「今年のフリーズソウルは、アジア地域のギャラリーが63%を占める」とし、「国際的に名声を博している作家の作品が見られる」と説明した。

Yue MinjunとLi Wei作家の作品を鑑賞する観客ら=フリーズソウル

Yue MinjunとLi Wei作家の作品を鑑賞する観客ら=フリーズソウル


フリーズは2003年、英国・ロンドンのリージェンツ・パークに設置されたテントから始まった。毎年、世界各国の美術愛好家が集まり、大成功を収めている。フリーズ・ロンドンの成功を受け、2012年には米ニューヨークで、2019年には米ロサンゼルスで、2022年にはアジアで初めてソウルで開催された。

フリーズがソウルを選んだ理由は何だろうか。フリーズによると、優れた芸術基盤、便利な交通、豊かな文化遺産、多彩なK-コンテンツ、安定的な政治・経済状況などを挙げている。実際に韓国の美術マーケットは急成長中だといわれる。昨年の韓国美術マーケットの売上高は史上初めて1兆ウオンを超えた。フリーズソウルを契機に、ソウルは香港と共にアジア美術の拠点となっている。


韓国系アメリカ人であるアニカ・イー作家の作品=フリーズソウル

韓国系アメリカ人であるアニカ・イー作家の作品=フリーズソウル


gilkyuyoung@korea.kr