文化

2025.09.09

COEXで開催された「フリーズ・ソウル」を訪れ、作品を鑑賞する来場者=3日、ソウル、イ・ジョンウ

COEXで開催された「フリーズ・ソウル」を訪れ、作品を鑑賞する来場者=3日、ソウル、イ・ジョンウ


[ソウル=シャルル・オデゥアン]

韓国美術界最大のアートフェア「キアフ・ソウル」と「フリーズ・ソウル」が3日、ソウル江南(カンナム)区のCOEXで同時に開幕した。

韓国画廊協会が主催する「キアフ・ソウル」には、20カ国以上から50の海外ギャラリーを含む、計175のギャラリーが参加した。メインセクション「キアフ・ギャラリー」では、パク・ソボ、キム・チャンヨル、キム・テクサンをはじめ、塩田千春やウゴ・ロンディノーネなど国内外の作家による多彩な作品が多数出品された。

また、新進作家やギャラリーを対象としたセクションの「キアフ・プラス」セクションや、有望な10人の作家を選出し支援する「キアフ・ハイライト」、日韓国交正常化60周年を記念し両国のキュレーターが共同企画した特別展「リバース・キャビネット」も開催されている。

村上隆の作品(左)とヤン・ジョンウクの作品=3日、ソウル、イ・ジョンウ

村上隆の作品(左)とヤン・ジョンウクの作品=3日、ソウル、イ・ジョンウ


ロンドンで始まった「フリーズ」は、ロサンゼルス、ニューヨークに続き、2022年からソウルでも「キアフ」と共同開催されている。今年は約120のギャラリーが参加し、特に日本、台湾、中国、インドネシア、タイなど、アジアの10のギャラリーが注目を集めている。

「フリーズ」には例年通り、デイヴィッド・ズワイナー、リーマン・モーピン、ペース、ホワイトキューブといった世界有数のギャラリーが今年もブースを出展した。ガゴシアン・ギャラリーは、村上隆の大型作品を4枚のパネルで構成し、会場正面に展示した。韓国のギャラリーからも、ギャラリー現代、ククチェ・ギャラリー(国際ギャラリー)、ハッコジェなどがブースを構え、存在感を示した。

展示とあわせて、「キアフ・フリーズ ソウル」は芸術経営支援センターと連携し、世界各国の美術関係者が参加するトークプログラムを4日から6日まで開催した。

「キアフ・フリーズ ソウル」を訪れ、作品の説明を聞くキム・ヘギョン大統領夫人=3日、ソウル、イ・ジョンウ

「キアフ・フリーズ ソウル」を訪れ、作品の説明を聞くキム・ヘギョン大統領夫人=3日、ソウル、イ・ジョンウ


「キアフ・フリーズ ソウル」は同日、開幕式とVIPプレビューを皮切りに一般公開が始まった。開幕式には、キム・ヘギョン夫人をはじめ、キム・ヨンス文化体育観光部第1次官、サイモン・フォックス「フリーズ」CEOなど、主要関係者が出席した。


キム・ヘギョン大統領夫人は、「近年、Kカルチャーの地位が一層高まる中で、全国の美術館やギャラリーにも外国人観覧客が大幅に増えている」とし、「世界的なギャラリーと才能あるアーティストたちが一堂に会して織りなす芸術の饗宴(きょうえん)が、ソウルをさらに活気に満ちた魅力ある都市にしてくれるだろう」と、「キアフ・フリーズ ソウル」の開幕にエールを送った。

VIPプレビューの開始にあたり、オ・セフンソウル市長も会場を訪問。BTSのRMやBLACKPINKのリサ、フィギュアスケート元選手のキム・ヨナなども会場を訪れ、注目を集めた。

「フリーズ」は今月6日まで、「キアフ」は7日まで、それぞれ開催される。

「フリーズ・ハウス・ソウル」の入口外観=今月2日、ソウル、フリーズ

「フリーズ・ハウス・ソウル」の入口外観=今月2日、ソウル、フリーズ


アートフェアの会場外でも作品を楽しむことができる。「フリーズ」は、今月2日にソウル中区薬水洞にオープンした常設展示空間「フリーズ・ハウス・ソウル」にて、開館記念展を来月2日まで開催する。

また、仁川(インチョン)国際空港のミレニアムホールでは、「キアフ」の外部展示として10の画廊が参加し、およそ50点の作品を展示する。期間は今月17日まで。

caudouin@korea.kr