(左から)パク・チャヌク監督、イ・ビョンホン、ソン・イェジン、パク・ヒスン、ヨム・ヘラン、イ・ソンミン=17日、釜山
[釜山=ソ・エヨン]
[映像=CJ ENM Movie公式ユーチューブチャンネル]
第30回釜山(プサン)国際映画祭のオープニング作品に選ばれたパク・チャヌク監督の新作『NO OTHER CHOICE』が公開された。
映画『NO OTHER CHOICE』の記者会見が17日、釜山・海雲台(ヘウンデ)区にある「映画の殿堂」で行われた。パク・チャヌク監督のほか、イ・ビョンホン、ソン・イェジン、イ・ソンミン、ヨム・ヘラン、パク・ヒスンら豪華キャストが登場した。
パク・チャヌク監督は「長い間準備を重ねてきた作品を、ようやく韓国でお披露目できて、感無量」と語り、「釜山国際映画祭のオープニング作品に選ばれたのは初めてだ。今年が30周年という節目の年であることも、特別な思いを一層強くしている」と話した。
『NO OTHER CHOICE』は、すべてを手に入れ、満足な暮らしを送っていた会社員のマンス(イ・ビョンホン)が突然リストラされ、妻のミリ(ソン・イェジン)と2人の子ども、そして苦労の末に築いたマイホームを守るため、再就職を懸けた戦いに挑む物語。アメリカの作家、ドナルド・E・ウェストレイクの小説『The Ax』を原作としている。
平凡な日常に起こる残酷で悲惨な出来事に、パク・チャヌク監督ならではの演出とユーモアが加わり、思わず苦笑を誘う。追い詰められた主人公の決断と、その背後にある皮肉を通して、現代社会が個人をどのように追い込むのかを鋭く表現している。
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俳優たちは口をそろえ、パク・チャヌク監督が緻密な演出と細部への徹底したこだわりを追求する姿勢について語った。
イ・ビョンホンは「演出や小道具、衣装のパターン、照明に至るまで、あらゆる要素に細やかに気を配るパク監督のこだわりは、俳優への指示にも明確に表れていた」と語った。「現場で様々な経験を重ね、多くを学ぶことができた。それが結果的に、良い作品につながったと思う」と話した。
7年ぶりにスクリーンに復帰したソン・イェジンは、「パク・チャヌク監督は、演技や歩き方、小道具の扱いなど、ぎこちなさや違和感のある部分を一つひとつ的確に指摘してくれた」と語った。「モニターを見ながら非常に体系的にフィードバックをしてくださり、様々なアプローチを試せた。演技に対する新たな解釈の機会にもなり、とても貴重な経験だった」と付け加えた。
『NO OTHER CHOICE』は公開前から海外の有名映画祭に招待され、話題を集めた。来年3月に行われる、第98回米アカデミー賞の国際長編映画賞の韓国代表作品に選出された。
封切りに先立ち、北米やフランス、ドイツ、日本をはじめ200か国以上での配給が決定した。韓国では今月24日に公開される。
記者会見で質問に答えるパク・チャヌク監督(左)=17日、釜山
xuaiy@korea.kr