文化

2025.11.03

写真は、イタリア・ローマのFAO博物館に展示された「済州海女像」=世界食糧農業機関(FAO)

写真は、イタリア・ローマのFAO博物館に展示された「済州海女像」=世界食糧農業機関(FAO)


[テレシア・マーガレット]

韓国の伝統的な農漁業遺産のうち、済州(チェジュ)海女漁業など4件が、国連食糧農業機関(FAO)によって、世界重要農業遺産(GIAHS)として正式に認定された。

海洋水産部と農林畜産食品部は2日、先月31日(現地時間)にイタリア・ローマのFAO本部で、済州海女漁業、河東(ハドン)・光陽(クァンヤン)を流れる蟾津(ソムジン)江のシジミ漁業、南海(ナムヘ)知足海峡の竹防廉(チュクバンリョム)漁業、蔚珍・金剛松産地農業システムの4件の伝統農漁業遺産が、世 界重要農業遺産(GIAHS)に登録されたと発表した。

世界重要農業遺産(GIAHS)は、FAOが運営する国際的な認証制度だ。伝統農業や地域の生物多様性の保全、そして持続可能な利用を支援することを目的に指定される。

現在、世界では29カ国に102件の農漁業遺産が登録されている。今回の認証により、韓国は農業遺産6件、漁業遺産3件の計9件の世界重要農業遺産を保有することとなり、中国、日本に次いで世界で3番目に多い件数となった。

韓国では、済州島の石垣農業システム、青山島のグドゥルジャン棚田灌漑(かんがい)管理システム、河東郡の茶農業、錦山(クムサン)郡の伝統高麗人参農業、潭陽(タミャン)郡の竹の畑農業システムの5件が、すでに世界重要農業遺産に指定されている。

韓国は、先月16日、イタリア・ローマのFAO博物館に、済州海女の精神を象徴する「済州海女賞」を永久寄贈した。海洋水産部によると、この展示は、女性潜水漁業の伝統的価値や海女文化の持続可能性を国際社会に伝えるとともに、世界重要農業遺産の保全活動に関連する協力事例としても意義があるという。

margareth@korea.kr