食・旅行

2019.06.03




[ソウル=ソ・エヨン、イ・ギョンミ]
[写真=キム・シュンジュ]
[映像=チェ・テシュン]

スペインのイトスギ、オーストラリアのバオバブ…
見慣れない、珍しい植物が集まっているここは「ソウル植物園」。

5月1日にソウルの江西(カンソ)区でオープンしたソウル植物園は、公園と植物園を融合した「ボタニック公園」である。臨時オープンした10月から今年の4月まで約230万人以上が訪れ、最新の注目スポットとして話題になっている。

これまで、韓国の植物園は郊外に集中しており、市民が日頃から植物を楽しめるような場所が少なかった。ソウル植物園は、「ソウル全体が公園であり、市民がその主である」という哲学を込めて、植物が与えてくれる心の癒しなどを市民に感じてもらうために作られた。

 
ソウル植物園温室

ソウル植物園温室



ソウル植物園で最も人気のある温室には、熱帯植物や地中海植物が植栽されており、 高い温度と湿度が維持されている。そして、ときおり聞こえてくる鳥のさえずりやせせらぎの音は、まるで森の中にいるような気にさせてくれる。マンゴスチンやカカオ、パパイアなど果実樹木がたくさんあり、ホウライショウなどが粒子状物質の多い空気をキレイにしてくれる。

植物園を訪れた市民の趙舒娟(チョ・ソヨン)さんは、「都心の中に植物園が建てられたと聞いて来てみた」とし、「木や花など様々な植物が楽しめて気持ちいい」と話した。

 
ソウル植物園にあるアジサイ

ソウル植物園にあるアジサイ



温室から出てすぐに、韓国の自生植物が植栽されている空間が広がっている。特に、済州(チェジュ)島の漢拏山(ハルラサン)だけに生息するサイシュウイヌエンジュ、サイシュウイヌエンジュ.サイシュウイヌエンジュ.サイシュウイヌエンジュ.エゾノコリンゴなどが伝統庭園と調和しており、韓国の植物文化を知ることができる。

台湾から来た申星雲さんは、「旅行する際には植物園をよく訪ねる」とし、「ソウル植物園には世界各国の植物だけでなく、韓国ならではの植物も観ることができて面白い」と話した。

 
ソウル植物園の「種の図書館」

ソウル植物園の「種の図書館」



ソウル植物園の醍醐味は「種の図書館」。図書館から本を借りるのと同じく、種の図書館から無料で種を借りて栽培した後、収穫した種を期間や数量にとらわれず自由に返却する。ヒノキやエンドウ、菜の花など9種類の種が用意されており、借りる際に栽培方法について学ぶこともできる。

ソウル植物園展示教育課の鄭秀玟(チョン・スミン)さんは、「ガーデニングが好きで植物に興味の持つ人々に人気を博している」とし、「これから植物を育てて楽しむ文化が来場客に広がってほしい」と話した。

ソウル植物園は、毎週月曜日に休館。3~10月は午前9時30分から18時まで、11~2月は17時まで。

癒しが必要な時は、ソウル植物園を訪れ、緑に触れて心を休めるのは同だろう。

xuaiy@korea.kr