「パープル島」として有名になった全羅南道・新安郡の半月島・朴只島=新安郡 公式YouTubeチャンネル
[キム・ヘリン、イ・ギョンミ]
文化体育観光部は2日、国連世界観光機関(UNWTO)による「ベスト・ツーリズム・ビレッジ (Best Tourism Village)」に韓国の2つの地域が選ばれたと発表した。
今回選ばれたのは、韓国の南西にある全羅南道(チョルラナムド)・新安郡(シナングン)の半月島(パンウォルド)・朴只島(パクチド)と、全羅北道(チョルラプクト)・高敞郡(コチャングン)の支石墓・雲谷湿地村。
UNWTOが今年初めて手がける「ベスト・ツーリズム・ビレッジ」は、地域コミュニティの伝統と遺産を保全するために、観光の強みを活かした地域からの優良事例を求めるべく、持続可能な開発目標(SDGs)に沿って、地域において革新的で斬新な観光事業を実施する市町村を見つけ出す取り組みである。
農業・林業・漁業・畜産業などを行っている、人口1万5000人以下の市町村を対象にしたもので、75カ国から170の市町村が競争した。文化・自然環境、潜在性、経済・社会的持続性、官民協力など、SDGsに関する9つの分野で評価を受け、44の地域が選定された。
半月島・朴只島は、130人あまりが住む小さな漁村で、「パープル(紫)島」として有名だ。この島に生息する、紫のキキョウの花からアイディアを得て、家の屋根や橋などを紫色に塗装した。また、島の所々に紫色の花や農作物を植え、一年中紫が楽しめる観光地となっている。
ソウルから南へ車で約4時間。高敞郡の支石墓・雲谷湿地村には、約380人が住んでいる。雲谷貯水池が作られたため、移住してきた住民である。支石墓と雲谷湿地を活用した自然環境文化観光を通じて高齢化や人口減少といった農村をめぐる問題解決に上手く対応した事例として好評を受けている地域である。
ユネスコの世界文化遺産に登録されている全羅北道・高敞郡の支石墓遺跡(左)と雲谷湿地村(右)=韓国観光公社
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