韓国の男性ヒップホップグループ防弾少年団(BTS)
[茨城=登久美子(日本)]
[写真=Big Hit Entertainment]
煌めかせるよ、ダイナマイトのように(light it up like dynamite)。
BTSが8月21日(金)13:00に英語新曲「DYNAMITE」を公開しました。ノリの良いファンキーなディスコサウンド、そしてサビのメロディーは洗練された中毒性がある曲。途中入ってくる手拍子の音につられて思わず笑顔で肩を揺らしたくなります。
「DYNAMITE」は前回のアルバム「MAP OF THE SOUL:7」から約6か月ぶりに発売されたデジタルシングル。そして、そのデジタルシングルが発売になった同じ時間、ミュージックビデオも公開されました。
ミュージックビデオは夕暮れの空の下でメンバー7人が退屈そうな表情で立っているシーンから始まります。そして色とりどりのカジュアルな服を着たメンバーがダウンタウンのような街中で楽しそうに踊ったり歌ったり。これは観て聴いてかなり楽しめる曲です。皆さんにお勧めしたい見どころを3つご紹介したいと思います。
まず1つめ、場面転換が軽快で秀逸。イントロが終わってAメロに入ったときにジョングクが光の差し込む部屋で歌って踊るのですが、その次のRMがレコード店でコミカルに歌って踊るシーン、J-HOPEが開店前のドーナツ店で歌って踊るシーン、その3つのシーンが転換する直前に画面右に向かってそれぞれ「はい、次」というような合図を右手で出します。その場面転換のテンポ、そしてパートのバトンタッチが非常に軽快です。まるで漫画のページを興奮しながらめくるような、そんな高揚感があります。
2つめ、ライトニングが自然なのにかっこいい。2コーラスめのVが白いアイスクリーム販売車の前で歌うシーン、そしてSUGAがバスケットコートで歌って踊るシーン、それぞれ斜め上からアップになるカットがあるのですが、そのライトニングの角度がVとSUGAのかっこよさを引き立てています。光が鼻や顔のラインなどにちょうど良く当たり、抜群の陰影が顔のラインを強調して一層魅力的に。特にSUGAの時はアップになったときも顔以外の髪や肩はピントがややぼやけていて、その効果によってさらに映像に集中できます。
最後3つめ、髪をかき上げるポーズがセクシー。「DYNAMITE」はディスコナンバーということで、ディスコナンバーには王道とも言える両手で髪をかき上げるポーズがところどころ出てきます。それまで小刻みにテンポ良く踊っていたのに、髪をかき上げるところは横目のカメラ目線でしっかり溜めつつかき上げる。この緩急の付け方が非常に上手く、セクシー以外の言葉が見つかりません。ディスコの入口やステージで踊るシーンではメンバー達は裾がやや幅広になったブーツカットのパンツを穿いていますが、その衣装や髪型からもディスコの雰囲気を味わうことができます。
他にも好きなシーンはたくさんあります。ジンがディスコの入口付近で踊りSUGAに呼ばれるコミカルなシーン、そしてジミンが一人で歌っているとジョングクも一緒に歌い出し、じゃれるようにジョングクの背中に乗るシーン、どのシーンもお気に入りです。
韓国の男性ヒップホップグループ防弾少年団(BTS)
今回の「DYNAMITE」発売にあたり、8月21日(金)にはYouTubeにてオンラインで記者会見が実施されました。その中で「DYNAMITE」の歌詞に関する言及もあり、「幸せ」と「自信」というメッセージを歌詞に込めているということが明かされました。
今までは試練や心の傷などありのままの率直な気持ちを歌った歌詞が多かったのですが、今回は「幸せ」と「自信」ということで、今までとは違うメッセージを持った曲になったのだとか。昨今のコロナ禍で大変な状況にある世界中のファン。そんな鬱屈した気分を壊して吹き飛ばしてくれるようなダイナマイトにBTSの「DYNAMITE」はなってくれるのかもしれません。音源とミュージックビデオの公開と同時に共感が広がっています。
「DYNAMITE」には「爆薬」の意味がありますが、それ以外にも「強烈な効果を与える人、すごい人」という意味もあるそうです。新曲は前者の意味だと思いますが、BTSの7人が「強烈な効果を与える人、すごい人」であることは間違いありません。
登 久美子(のぼる くみこ)
茨城県たかはぎFM「旅するK-POP(全国18局より放送中)」のパーソナリティーであり番組編集も担当している。
Twitterアカウントは @Kanna_Yuri
ブログは https://kannayuri.hatenablog.com/