光州の名物「肉チヂミ」=かわな ゆうこ撮影
[光州=かわな ゆうこ(日本)]
韓国料理の中で何がすきですか?韓国料理の中で「肉チヂミ」がとても好きです。
「肉チヂミ」は、韓国語で「ユクジョン(육전)」といいます。「ユク(육)」は肉、「ジョン(전)」はチヂミのことを意味します。
韓国料理「チヂミ」=コリアネットDB
日本でよく食べるチヂミは、いろいろな食材をお好み焼きのように平たく焼いて作りますが、本場である韓国のチヂミは「ジョン(전)」または「プチムゲ(부침개)」「チヂミ(지짐, 찌짐)」などと呼ばれます。食材をひと口大に切ってそれぞれの食材を味わうものもあり、祭祀料理などで見た方も多いのではないでしょうか。
祭祀料理で出される「チヂミ」=コリアネットDB
チヂミは、韓国のどこでも食べられるお料理です。牛肉を薄くスライスして、一枚ずつ焼くので、手間がかかりますが、祭祀などの大事な行事には欠かせません。
光州がある湖南地方は豊かな食文化が育まれる食の宝庫として有名で、上質な食材が集まることから、光州の名物料理の一つになったそうです。
光州には肉チヂミ専門店があります。お店に入り、通されたのはホットプレートと溶いた卵と小麦粉がセッティングされたお部屋でした。
ホットプレートと衣=かわな ゆうこ撮影
お肉が運ばれてきました。花びらみたいに綺麗に並べられた薄切りの牛肉です。
肉チヂミの材料「牛肉」=かわな ゆうこ撮影
セッティングが全て完了すると、お店の人が丁寧に一枚ずつ衣をつけて焼いてくれます。1つのテーブルにずっとお店の人がつきっきりになって焼いてくれるのには、出来立ての一番おいしいときに食べてもらいたいという店主の方の思いからだそうです。
手際よく作る姿はまさに職人技=かわな ゆうこ撮影
衣をつけてプレートに並べられている「肉チヂミ」=かわな ゆうこ撮影
焼けるまでの過程を見ているだけでも楽しいです。出来上がったら、辛く和えたお野菜とともにいただきます。本当においしいです。
食べやすい大きさなので、パクパク口に運んでたくさん食べられてしまいます。また、牛肉以外にも鶏肉や豚肉などを使い、肉チヂミを作ることができます。こちらのお店には、カキ・タイラギ・活タコ・エビ・アワビ・トリガイなどもメニューがあり、他のチヂミも食べられます。
ということで、私は人気の高い「活タコ」を注文しました。韓国の番組などでみる、あの動くテナガダコが包丁できれいにみじん切りされて出てきました。ここに小麦粉をまぶして、チヂミにするようです。
「活タコ」チヂミの材料「小麦粉」=かわな ゆうこ撮影
溶いた卵の中に具材を入れます=かわな ゆうこ撮影
「活タコ」チヂミ=かわな ゆうこ撮影
タコのコリコリとした食感を楽しめるので、お肉とは違った楽しみがありました。
シメはこちらの地域でとれるメセンイ(カプサアオノリ)という海藻がたっぷり入ったお餅スープです。メセンイはきれいな海水でのみ成長する栄養価の高い食材で、身体にもとても良いんだそうです。
メセンイがたっぷり入ったお餅スープ=かわな ゆうこ撮影
光州の名物、「肉チヂミ」は焼く工程から楽しめる魅力いっぱいのお料理でした。新型コロナウイルス感染症が収まれば、光州に行って本場の味を試してみてください。
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
eykim86@korea.kr