韓国料理「ミヨックッ(미역국)」
[大阪=中永裕紀子(日本)]
[写真=中永裕紀子]
日本では、誕生日やお祝いの時に「赤飯」や「鯛の塩焼き」を食べる習慣があります。韓国では、誕生日に「ミヨックッ」を食べます。
ミヨッ(미역)は「わかめ」、クッ(국)は「スープ」で、「わかめスープ」という料理になります。
韓国のスープと言えば「わかめスープ(ミヨックッ)」と答えるほど、年代、性別を問わず、多くの人に親しまれています。日本でも有名かつ人気の韓国料理の一つでは、ないでしょうか。
日本料理「わかめの味噌汁」
日本のスープ「味噌汁」も、定番と言えば「わかめ」。韓国と同じく、わかめは日本でも昔から親しまれてきた汁物の具材の一つです。
韓国では、誕生日だけでなく、出産後にも「わかめスープ」を食べるということは、あまり韓国に詳しくない日本人でも知っている韓国の風習の一つだと思います。
それでは、なぜ韓国で「わかめスープ」が食べられるかというと、、
産後に食べられるのは、わかめが「乳の出をよくしたり、産後の体内に溜った血を、排出してくれると信じられている。」からで、そこから転じ「大変な思いをして生んでくれた母親に感謝する意味をこめて。」誕生日に食べるようになったそうです。
朝鮮王朝時代の書物には、王家の男子の誕生にわかめなどの海藻類をとるための道具が下賜されたと書かれています。
作り方は、わかめを具材と共にゴマ油、ニンニク、塩、醤油で炒め、水を加えて煮込んで作ります。出汁には牛肉が使われることが多いですが、地方や家庭によって牛肉に代えてアサリやムール貝といった魚介類が使われることもあります。
<材料>
牛もも肉 120g
おろしにんにく 小さじ1/2
こしょう 少々
わかめ 50g
水 750㏄
酒 大さじ2
塩 小さじ1/2強
こしょう 少々
ごま油 小さじ2
*すりごま
<作り方>
① 牛肉は、細長く切り、にんにくとこしょうで下味をつける。
② わかめは食べやすい大きさに切る。
③ 鍋に、ごま油を温め、牛肉を炒める。
④ わかめを加えて、さらに炒める。
⑤ 水を加えて、10分ほど煮込む。
⑥ 途中アクをとり、塩で味付けをする。
⑦ 器にスープを注ぎ、ごまをちらす。
柔らかく炊かれたわかめに、牛肉のだしと塩、ごま油のシンプルな旨味がしみ込んだ素朴で優しい味わいです。
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
eykim86@korea.kr