[茨城=登久美子(日本)]
日本時間3月15日、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス市のステイプルズ・センターにて第63回グラミー賞授賞式が行われました。受賞の対象は2019年9月1日から2020年8月31日までの1年間に発表された作品で、選考方法は作品のクオリティを絶対条件、NARAS(ナショナル・アカデミー・オブ・レコーディング・アーツ・アンド・サイエンス)の会員1万3,000人による投票によって決まります。
そして今年、この権威あるグラミー賞の最優秀ポップ・グループ賞にノミネートされた防弾少年団(BTS)の「DYNAMITE」。全編英語詞のファンキーなディスコサウンド、そして「幸せ」と「自信」というメッセージを歌詞に込められています。
この曲は昨年発売されると同時に全米ビルボードで1位を獲得、アジアの楽曲としては1963年の坂本九「上を向いて歩こう」以来57年ぶりという快挙を達成しました。それだけに終わらず続く11月に発売したアルバム「BE」もアルバムチャートで1位を獲得、この快挙の連続でBTSの存在を世界中に知らせたのは言うまでもありません。
グラミー賞は、アメリカ国内にとどまらず世界中の音楽業界関係者、音楽ファンも注目する一大イベントです。今回残念ながらBTSは最優秀ポップ・グループ賞の受賞を逃してしまいましたが、ノミネートされた功績は非常に大きいと言えます。
グラミー賞の舞台で韓国出身の歌手がステージを単独で披露したのは初めてであること、K-POPの音楽的なクオリティの高さを証明したこと、そして最後にK-POPが国籍や言語も関係なく世界的に受け入れられたことです。たまたま流れてきた曲を聴いていたらとても良かった、それはK-POPのBTSというグループだった、もう一度聴きたい、と世界中の人が思ってくれたのなら同じアジアに住む人間としてこんなに嬉しいことはありません。
よく「音楽に国境はない」と言われます。もちろん歌詞がわかれば伝わりやすいのですが、良い楽曲であればどこの言語であっても繰り返し聴きたくなりますし、聴く度に元気が出たり、ふと涙を流すこともあるかもしれません。
今回その「音楽に国境はない」ということを証明してくれたのがBTSでした。「幸せ」と「自信」が込められた「DYNAMITE」によってBTSが踏み出した大きな第一歩がこれからどうなっていくのか、第二歩目は近いうちにあるのか、期待しながら待ちたいと思います。
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
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