[大阪=大野瑠華(日本)]
韓国で11月11日は「ペペロデー」です。日本もこの日は、ポッキー&プリッツの日に設定されており似ている気がしますが、どう違うのでしょうか?
ぺぺロは1983年から登場した細長いチョコレート菓子であり、コンビニやスーパーでよく見かけます。「ぺぺロデー」は、友だち同士や職場の同僚、家族、恋人など大切な人とぺぺロを送りあい、友情や愛情を分かち合う日です。
ぺぺロの形が「1」に似ていることから、11月11日が記念日となりました。韓国のロッテ製菓によると、1990年代中盤にヨンナム(嶺南)地方の女子中高生たちが友情を分かち合い、ぺぺロのように「背が高くなりすらっと綺麗になろう」という意味でぺぺロを交換し始めたのが由来だといいます。2010年にはアリゾナ州の小学校の教科書に「気持ちを伝える各国の記念日」のうちの一つとして紹介されました。
11月11日が近づくとスーパーやコンビニの一角がぺぺロでいっぱいになり、大々的なプロモーションが行われます。最近では大きなぺぺロを手作りしたり、ぺぺロのようなパンを売っているお店もあったりするようで年々進化する様子を見せています。
友だち同士でのイベントでしたが、最近ではカップルイベントとしても浸透しており、ぺぺロと一緒にぬいぐるみや花束を贈る人もいるようです。そのため「第二のバレンタインデー」といっても過言ではありません。
日本の「ポッキー&プリッツの日」は、コンビニなどで小さなプレゼントイベントがあり、学生同士でポッキーやプリッツを贈りあうことはありますが、韓国に比べるとそこまでの盛り上がりはないかなと思います。ぺぺロが今まで行ってきたプロモーションの効果と韓国人の記念日を大事にする文化が相まって、このような大きなイベントの一つになったのではないかと思います。
今年のぺぺロデーには寄付イベントとして、ぺぺロ関連の写真または動画を #빼빼로(ぺぺロ)、 #빼빼로기부사진관(ぺぺロ寄付写真館)などのハッシュタグと共にインスタグラム上げるとその投稿の数だけロッテ製菓が児童関連福祉団体に製品を寄付するというイベントが行われます。
参加者には、抽選で景品も当たるかもしれないし、自分の大切な人にぺぺロを贈るだけで、子どもたちにもぺぺロを贈れるというイベントです。このようにぺぺロデーというイベントを通じ、ボランティアに参加する企業や団体もあります。
コロナ禍の現在は、韓国に行くのも難しいですし、韓国にぺぺロを贈りたい相手がいても贈れないと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。日本からも携帯一つで、ぺぺロを贈ることができます。韓国と日本にはこのようにぺぺロ、ポッキーと商品の名前は違えど、お互いにお菓子を贈りあい一緒に食べたりしながら、友情や愛情を確認する素敵なイベントが存在しています。ぜひ皆さんも心に浮かんだ誰かにささいな贈り物をしてみてはいかがでしょうか?
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
eykim86@korea.kr