ソウルウォーキングツアーのホームページ
[横浜=太田久琳(日本)]
ソウルウォーキングツアーとは
ソウルウォーキングツアーとは、ソウル観光財団が主催している、ソウルの観光スポットをソウル文化観光解説ボランティアの解説を聞きながら巡るガイドツアーです。2003年から現在まで継続して行われています。ボランティアの方は専門の教育を受けており、ソウルの歴史や文化、自然などの観光資産について詳しくまた分かりやすく解説を行ってくれます。
コース
「伝統文化中心地域」、「生態復元地域」,「伝統マーケット地域」などの6つのテーマに分けられた40カ所のコースとソウル市庁舎などの常設4つのコースを含めて合計44つのコースが用意されています。
運営時間
平日10:00・14:00/週末10:00・14:00・15:00(各コースによって変更の場合があります)
人数
個人で1名から参加でき、最大10名まで予約可能(一部20名まで参加可能なコースもあります)
案内言語
韓国語・日本語・英語・中国語
利用料
無料(ただし古宮入場料および文化体験料などは個人負担) 所要時間
どのコースもおよそ2~3時間ほど
(ソウルウォーキングツアーHPを参照)
ソウルウォーキングツアーの魅力
ソウルウォーキングツアーの魅力は、何と言っても無料でガイドツアーに参加できることです。このような企画をしている都市は、世界中を探してもなかなか見つからないのではないでしょうか。ソウル観光財団というしっかりした団体が運営しており、安心して利用できます。また、ガイドの方も100時間の養成教育と3か月の現場教育を受けているため、とても信頼できます。(
https://mediahub.seoul.go.kr/archives/1227470を参照) 運が良ければ、マンツーマンでガイドをしてくれる時もあります。
そして、非常に豊富なコースが用意されており、主要観光地からディープなところまで回ることができます。 ネットで予約可能なので、日本から事前に予約でき、旅行の予定もたてやすいと思います。
HPにはジャンルごとにコースが見られるよう整備されており、コースごとに分かりやすいコース案内地図や動画などが用意されています=ソウルウォーキングツアーのホームページ
実際に私が体験してみて
私はコロナ前の2019年に「清渓川コース」に参加しました。その時はたまたま私一人だけの参加だったので、1対1でガイドをしていただくことができました。親切で日本がとても上手なおばあさんがガイドをしてくださったので、言語の心配をする必要もなく、質問やお話をしながら楽しく過ごすことができました。
2019年6月撮影。朝鮮時代の王、正祖が母の還暦を祝うため、現在の水原華城に赴いている際の行列を表した壁画を見つけました=太田久琳撮影
もともと私は清渓川ができた歴史や社会的背景に興味があり参加したのですが、ガイドの方が詳しくそのことについて説明していただくことができたので非常に満足度の高いツアーとなりました。
平日にもかかわらず現地の方が沢山散歩をしていた清渓川=KOREA.net DB
清渓川沿いは、現地の人がよく散歩で訪れるようですが、ショッピングや食べ歩きなどに追われている観光中には、なかなかゆっくり歩く機会がなかったため、現地の韓国人の気分が味わうことができました。また、2時間ほど歩くので、たくさん韓国料理を楽しんだ後には丁度いい運動だと感じました。
~ソウルウォーキングツアーについて、ソウル観光財団の担当者の方に取材をしました~
—なぜ無料で開催するようになったのか
『文化体育観光部は、2001年「韓国訪問の年」、2002年「韓日ワールドカップ共同開催」など、国際的なイベントの開催にあたって、韓国の文化遺産を韓国人・外国人観光客に発信するという趣旨で「文化遺産解説士の養成及び活用事業計画」を確定し、これを各地方自治体に伝えたことがきっかけです。各地域の文化遺跡を正確に案内・説明できる専門の解説人材を養成することで、韓国内における文化観光のムード作り及び活性化に貢献する目的です。
また、韓国文化に対する外国人観光客の理解を高めることで「観光韓国」としての水準を高めることを目指しています。この文化観光解説士は、法律や関連規定に定められた資格ではなく、観光振興開発基金で事業予算の一部を支援しています。(参考資料:文化体育観光部 文化観光解説士運営指針)』
—人気のコースとおすすめのコースについて
『一番人気のコースは、景福宮、北村韓屋村、西村の古くからの路地散策の3つのコースです。おすすめコースは、全てのコースをおすすめしたいが、夏には「西村の古くからの路地散策」を一番おすすめしたいです。本コースの中に、「水声(スソン)洞渓谷」という所があり、日ごろは水の流れる音を聞くことができないが、梅雨明けには岩にぶつかる渓谷水の音が美しく聞こえるところです。
朝鮮時代の有名な画家、鄭ソン(チョン・ソン)が描いたほどとても美しい所で、真夏日には亭に座り、お茶でもしながら仁王山(インワンサン)から吹いてくる風の音、水声洞渓谷から流れてくる水と音に耳を傾けてみてほしいです。ソウルという複雑な都市にこういう静かなところがあるなんて、驚くに違いないです。』
おすすめコースにある水声洞渓谷=KOREA.net DB
—ソウル観光財団担当者のコメント
『コロナ禍が長期化し、海外旅行ができず息苦しさを感じた方多いと思います。まず、久しぶりに訪韓した皆様、「ようこそ、韓国へ」。 速いスピードで変化している世の中。特に韓国・ソウルはデジタル化が最も速い都市です。変化が速すぎると、自分のまわりに気を配ることができないでしょう。
ソウルウォーキングツアーは、人と人が出会い、ゆっくり歩きながら、また互いに話し合いながら、解説士の説明を聞きながら、これまで気づかなかったソウルの魅力が感じられる機会を与えます。ウォーキングツアーで、デジタル時代でのアナログ感性をたくさん感じていただければ幸いです。』
他の言語と比べて、日本人の利用率が、コロナ前から今でもまだまだ低いことが分かります。このソウルウォーキングツアーを紹介している日本語サイトもまだあまりないため、もっと周知され、是非より多くの方に利用していただきたいです。
次の渡韓の際は、是非、専門ガイドの解説付きツアーで、より一層韓国の歴史や文化の理解も深まる旅になしてみませんか。その季節でしか味わえないようなコースもぜひ楽しんでみてください。
【ソウルウォーキングツアーのサイトはこちら(このサイトから予約可能です)】
https://japanese.visitseoul.net/walking-tour
「VISIT SEOUL」のサイトには他にも様々なコンテンツや取り組みがあるので、是非ご覧になってみてください。
*この記事は、日本のコリアネット名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
km137426@korea.kr