名誉記者団

2023.06.21

他の言語で読む
  • 한국어
  • English
  • 日本語
  • 中文
  • العربية
  • Español
  • Français
  • Deutsch
  • Pусский
  • Tiếng Việt
  • Indonesian
漢江公園の「I·SEOUL·U」オブジェ=田渕美香撮影

漢江公園の「I·SEOUL·U」オブジェ=田渕美香撮影


【文=田渕美香】
【動画=VisitSeoul TV YouTubeチャンネル】

みなさんは、ソウル市のブランドスローガンをご存じですか?

8年間続いたソウル市のブランドスローガン「I·SEOUL·U~あなたと私のソウル~」が、2023年「Seoul, my soul~私の魂を満たす都市ソウル~」に変わることとなりました。

ソウルの街中が「Seoul, my soul」に変わり、記憶が薄れてしまう前に思い出がたくさん詰まった 「I·SEOUL·U」についてお話してみたいと思います。


●そもそも都市のブランドスローガンとは?

都市の特徴や魅力を一言で表現したキャッチフレーズのことです。
都市の将来像や目標を分かりやすく示すことで、住民や観光客に共感や関心を持ってもらうことができ、都市の発展にも貢献する重要な役割を果たしています。

ソウル市ブランドスローガン=ソウル市

ソウル市ブランドスローガン=ソウル市



●ソウル市ブランドスローガンの歴史

-2002年:李明博(イ・ミョンバク)氏の市長時代にソウル市に最初のスローガン「Hi Seoul」が誕生する。
-2006年:「Hi Seoul」にサブスローガン「Soul of Asia」が追加される。
-2015年:「I·SEOUL·U~あなたと私のソウル~」が誕生する。
-2023年:「Seoul, my soul~私の魂を満たす都市ソウル~」が投票により誕生する。

●2番目のソウル市ブランドスローガン「I·SEOUL·U~あなたと私のソウル~」

2015年、13年間続いた「Hi Seoul」に変わり、新しいブランド「I·SEOUL·U~あなたと私のソウル~」が誕生しました。

人と人の間にソウルがあります。
私とあなた、市民と市民、市民と世界の人々…
すべての関係の中心にソウルがあります。

「I」の隣には情熱を象徴する赤い点、「U」の隣には余裕を象徴する青い点、私の熱い情熱からあなたの落ち着いた余裕まですべてが調和して共存し、その中心にソウルがあります。SEOULの「O」にハングル子音の「イウン(ㅇ)」を置き換え、韓国の誇りを込めながらソウルと世界の共存を表現しました。

「イウン(ㅇ)」はドアノブのような形をしているので、「私とあなたがソウルの扉を叩いて開き、一緒に入ろう」という意味も込められています。

ソウル各地に設置されている「I·SEOUL·U」のオブジェ=田渕美香撮影

ソウル各地に設置されている「I·SEOUL·U」のオブジェ=田渕美香撮影


ソウルのあらゆる場所に置かれていた「I·SEOUL·U」のオブジェはフォトスポットや、待ち合わせの場所であったり、ソウル市民のみならず観光客の記憶にも残るものの1つではないでしょうか?

置かれた場所により雰囲気が違い、季節ごとに顔を変え、韓国特有の装飾やイルミネーションなど魅せ方の素晴らしさが加わり、いつ見ても新鮮で心が躍ります。

数ある「I·SEOUL·U」の中でも特に有名なのが、ソウル市の観光PR動画BTSが楽しそうに走っていた汝矣島漢江公園のものではないでしょうか。私を含めファンには言わずと知れた聖地です。



私は在韓中「漢江」の魅力に取り憑かれランニングを始めました。 ソウルの素晴らしい景色が見たくて毎日地図アプリを見ながら目的地を探し、暑い日も寒い日も走りながら観光する生活を送っていました。

その行く先々には必ずと言っていいほど「I·SEOUL·U」が私を待っていてくれました。私にとっては忘れられない大切な思い出の場所の数々です。

汝矣島漢江公園「I·SEOUL·U」前で仁王立ち=田渕美香提供

汝矣島漢江公園「I·SEOUL·U」前で仁王立ち=田渕美香提供


ソウルに約5年間在住していた私が撮り貯めた「I·SEOUL·U」の一部をご紹介させていただきました。 みなさんの記憶に残る「I·SEOUL·U」はありますか?

ソウル市民のみならず、私や観光客のみなさんも慣れ親しんだ「I·SEOUL·U」は、先日発表されたソウル市の新しいブランドの誕生に伴い役目を終えました。

汝矣島漢江公園の「I·SEOUL·U」オブジェ。今は撤去され、形跡だけがのこっている=田渕美香撮影

汝矣島漢江公園の「I·SEOUL·U」オブジェ。今は撤去され、形跡だけがのこっている=田渕美香撮影


2023年3月の渡韓時、汝矣島漢江公園の「I·SEOUL·U」はすでに姿を消し、何かがあったという形跡だけが残っていました。

文法的に正しくない、意味が曖昧など否定的な意見も多かった「I·SEOUL·U」ですが、いざ撤去されると一部の市民からは惜しむ声も聞かれたそうです。


●3番目のソウル市ブランドスローガン「Seoul, my soul~私の魂を満たす都市ソウル~」

ソウル市はグローバル都市としてさらに飛躍するために、2022年8月から新たなブランド開発を始めました。

スローガンの公募には国内外から約1万人が参加し、様々なスローガンが寄せられました。その中かから「Seoul for you」「Amazing Seoul」「Seoul, my soul」「Make it happen, Seoul」の4つが選ばれ、最終的に「Seoul, my soul」が新しいブランドスローガンとして誕生しました。

ソウル市の新しいブランドスローガン「Seoul, my soul」=聯合ニュース

ソウル市の新しいブランドスローガン「Seoul, my soul」=聯合ニュース


「Seoul, my soul」は、SeoulとSoulの発音が同じ「ソウル」という点に着目したスローガンです。

ソウルは私のスピリット(魂)という意味で、人間味あふれる温かさと情熱が感じられる、心を満たしてくれる都市を表現しました。韓国人と外国人どちらにもアピールできるグローバルな要素が含まれています。

ソウル市の新しいブランド「Seoul, my soul~私の魂を満たす都市ソウル~」。

たくさんの思い出が詰まった「I·SEOUL·U」が姿を消してしまうのはとても寂しいですが、「Seoul, my soul」が今後どのような形で私たちの前に姿を現し、そして、これからどんな思い出の場所になっていくのかが、今からとても楽しみです。もちろん私は渡韓の度に走って巡るつもりです!

「Seoul, my soul」もきっとみなさんの思い出の一部になることでしょう。

*この記事は、日本のKOREA.net名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。

km137426@korea.kr