ドッキングソウル=ソウル市提供
ドッキングソウル=島田美奈撮影
ドッキング(Docking)とは、異なる時間と空間が結合し、自分の世界を広げる瞬間を意味します。人と都市が出会う場所であるソウル駅の特性に着眼し、公共美術を通して、閉鎖されてきたこの場所と市民が再び出会い、新しい宇宙につながるという意味が込められています。
ドッキングソウル=島田美奈撮影
深さ20mの楕円形の空いた空間と壁面に空いた大小の穴、そしてこれを囲んでいる約200mの二重らせん構造を歩きながら、作品を見ることができます。
閉鎖されていた空間が作品となり、長い過去と新しい未来をつなぎ、宇宙に存在する多様な時空間を行き来するような体験が可能となっています。ドッキングソウル=ソウル市提供
天井の汚れや、はがれたペンキ、駐車場の文字など、昔からある空間をそのまま活かしつつ、作品の世界観を作っており、様々な時代が混ざった空間です。
またここには静けさもあり、都会の中にぽっかりとできた異空間に来たような感覚を味わいました。
ドッキングソウル=島田美奈撮影
実際に自分の足でらせん形の空間を歩いてみると、降りる時の風景と上る時の風景、 また見る角度や、歩く速度などで作品の見え方が変わり、まさに自分だけのドッキング(自分と世界を広げる瞬間)体験をすることができます。
ドッキングソウル=島田美奈撮影
この車両通路として使われていた時代は、ソウル駅から新たな出発をする人や誰かとの待ち合わせに来た人など、様々な感情を乗せて人々が通った場所でもあります。人々の往来を見てきたこの場所が、20年の時を経て再度動き出しました。まさに時空間を行き来するという表現が、ぴったりではないでしょうか。
ドッキングソウル=島田美奈撮影
私は、5月中旬の17時半ごろにドッキングソウルに行ってきました。影が変化していき、真上には青い空も見ることができ、まさに一期一会の景色でした。
夜はライトアップされるため、昼とはまた違う美しい景色を見ることができます。
ドッキングソウル=島田美奈撮影
ドッキングソウル=ソウル市提供
ソウルには昔からの古い街並みが残っている場所もあれば、新しい都市として生まれ変わった場所もあり、 ソウルの時代の変化が、このドッキングソウルの中に、ぎゅっと詰まっているようにも感じました。
ドッキングソウル=島田美奈撮影
ソウル駅の屋上公園=島田美奈撮影
*この記事は、日本のKOREA.net名誉記者団が書きました。彼らは、韓国に対して愛情を持って世界の人々に韓国の情報を発信しています。
hjkoh@korea.kr