ひと

2022.07.06

aaho

フィールズ賞を受賞した韓国系米国人のホ・ジュニ米プリンストン大教授兼韓国・高等科学院(KIAS)数学部碩学教授=5日、フィンランド・ヘルシンキ、聯合ニュース


[キム・ウニョン]

韓国系米国人のホ・ジュニ米プリンストン大教授兼韓国・高等科学院(KIAS)数学部碩学教授が5日(現地時間)、数学のノーベル賞といわれる「フィールズ賞」を受賞した。韓国系でこの賞を受賞するのは、ホ教授が初めて。

国際数学連合(IMU)が主催するフィールズ賞は1936年に設けられ、40歳未満の若手数学者が対象。4年に1度開かれる国際数学者会議で授与される。今回はフィンランド・ヘルシンキで開かれた。


ホ教授は1983年に米カリフォルニアで生まれ、2歳の時に韓国に帰国。小学校から大学院の修士課程まで韓国で学んだ。2007年にソウル大を卒業し、2009年に同大学の大学院で修士号、2014年に米ミシガン大で博士号を取得した。


ホ教授は、代数幾何学を利用して組合せ論の分野で多数の難問を解決したことへの貢献が評価された。情報通信や半導体の設計、交通などの様々な分野で用いられるという。また、組合せ代数幾何学の分野で代表的な難問として知られていたリード予想なども解決した。

ホ教授は「数学は偏見と限界を理解していく過程であり、ある物事をどのように深く考えるかを工夫する学問だ」とし、「研究者との協業が結晶をつくった」と受賞の感想を述べた。

これを受け、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領はホ教授に祝電を送り、受賞を祝った。尹大統領は祝電で「人間の知性の限界に挑戦し、数学の土台が拡張されるように新たな地平を拓いていくホ教授の努力と情熱に賛辞を贈る」とし、「国内外の数学者との活発な研究活動により、人類の知性の地図において道を示す羅針盤になることを願う」と述べた。

一方、大韓数学会のクム・ジョンヘ会長(現・高等科学院教授)が同日、IMUの執行委員(計11人)に選出された。クム会長は、ホ教授の受賞について「今年2月1日にIMUが韓国数学界の国家等級を最高等級である第5グループに引き上げたことに続く、韓国数学界の快挙だ」と述べた。

eykim86@korea.kr